死亡者80人も=ダライ・ラマ、「文化的虐殺」と中共当局を非難

【大紀元日本3月16日】死傷者が出て最悪の事態に発展したチベット自治区ラサで起きた大規模の抗議行動をめぐり、インド亡命中のチベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世は16日、中共当局の弾圧を「文化的大虐殺」と非難し、国際社会の調査を要請した。亡命政府は、ラサ衝突ではすでに80人の死亡者が確認されたと発表した。

当日、インドの北部にある亡命政府の本部で開いた記者会見で、ダライ・ラマは、「(中共)当局が認めるか認めないかせよ、意図的に無関心にせよ、一種の文化的大虐殺が起こっているのです」と強調した。 

同日、亡命政府がすでに80人の抗議者が死亡したと発表。亡命政府によると、確認された80人の死亡者の中、26人は逮捕された後の15日にラサの刑務所で死亡した。また、80人の死亡者のほか、72人が抗議中に負傷した。

一方、中国官製メディア新華社が15日、ラサ市内で発生した衝突で10人が死亡したと伝えた。中国メディアによると、「暴動は15日にひとまず収まった」、また、抗議活動を「ダライ・ラマグループによる精神画策で、チベットを祖国から分裂させ、チベットの人々の安定や調和、正常な生活を破壊しようとする政治的な企みである」と声明した。

同日、チベット自治区政府のネット上、自治区高等裁判所、検察庁および公安庁が共同で公告を発表、「犯罪分子は一切の活動を停止し、自首せよ」と警告を出した。

公告では「3月17日0時前に自ら公安、司法機関に自首すれば法律に基づき処罰を軽減する。自首、さらに他の犯罪者の告発に対しては法に基づき処罰を免除する」と伝え、さらに、「自首しない者、犯罪分子を庇い匿う者には厳重な処罰を、積極的に犯罪者の犯罪行為を摘発する者に対しては人身の保護と奨励を与える」と表明した。

海外メディアの報道によると、衝突後、ラサでは戒厳令がすでに実施されている。16日のラサ市の街頭では一般市民の姿がほとんど見かけず、武装警察と軍隊の兵士が至る所に配置されている。香港のケーブルテレビの報道が、200台の軍用車両が約1万人の兵士を載せてラサ市の中心に進駐する場面を伝えた。

一方、チベット自治区政府主席・向巴平とチベット武装警察本隊の政治委員の亢進忠は15日、戒厳令が実施されていることを否定し、発砲も起きていないと強調した。

今回の抗議活動は、20年以来同地域で発生した中共政権に対する最大の挑戦である。

ラサ弾圧事件後の15日、チベットから750マイルから離れた甘粛省のある町で、支持者による抗議活動が起きた。

この二日間、チベット亡命政府及び海外の支援者らがネパール、米国、スイス及びオーストラリアなどで中共当局に対する抗議活動が相次いでいる。

14日、シカゴ中国領事館の前で抗議活動に参加したチベット連合会シカゴ支部の前会長Kecsang Draggo氏が、「私たちのタイミングが来ている。オリンピックは我々にとってもっともよい抗議のチャンスである。チベットの中にいる人々は、今日のようなチャンスに回り逢っていない。彼らがチベットと叫んだ途端、即逮捕されるのだ」と話した。

北京五輪前に起きた今回の抗議活動を、チベットの独立にもっともよいチャンスとして考えるDraggo氏のようなチベット人がきっと少なくないはずだ。

これまで、中共当局によるチベットに対する弾圧について国際社会の態度は厳しくなかった。米国及びEUが中共当局に対して控えると呼びかけてきたが、五輪ボイコットなどの制裁まで口出ししなかった。

2週間後の3月25日、北京五輪の聖火リレーがスタートする予定。当局の武装鎮圧は、国際社会に北京五輪ボイコットに注目させる可能性を高めた。抗議と、それが招いた一連の海外での抗議活動は、北京五輪開催前の北京当局にとって最も大きな恥辱になっているに違いない。

(翻訳・坂本編集・肖 シンリ)
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