印政府に禁止された「帰郷運動」、印在住チベット人活動再開

【大紀元日本3月16日】チベット亡命者が中国政府に対し抗議デモの「チベット人徒歩帰郷運動」は、インド政府に禁止されたが、3月15日に再び活動を決行し、チベット区都のラサで発生した中国政府統治を反対する運動に呼応し、この日の午前10時ごろに参加者たちが出発した。

海外メディアによると、今回の行動に参与した亡命者は、この活動に参加した最初の100人はすでにインド政府警察に拘束されたが、次のグループの44人は午前中に、インド西北部ダラムサラまで54キロメートルを離れているヒマラヤ山脈にある小さい町デラを出発したと明らかにした。デラは少し前に出発した最初の「帰郷運動」グループが警察に阻止され拘束された場所。

13日午前朝早く、チベット亡命団体が発起した「徒歩帰郷運動」に参加した約100人はチベットへ帰郷する活動の4日目にインド警察に拘束され、警察局に連行され14日間の監禁に処された。拘束された100人はストライキを行い、インド警察の横暴な拘束に抗議したが、のち、ストを中止した。

ダラムサラ関係者によると、北京当局の気に障らないように、インド政府はダラムサラから外へ向かうすべての道路に検問所を設け、そこを出ようとする車両および乗客に対して検問を行い、中・印境界地区へ向かうチベット人を阻止している。

「徒歩帰郷運動」の発起人の1人で「チベットの友」秘書長・丹真宗智氏は、今回の運動はこれから5ヶ月間、8月中旬の北京五輪開催までに、チベット入りを目標にしていると示した一方、ルートを秘密にするために、先にインド首都のニューデリーに到着してから、いくつかの別ルートにてそれぞれ出発し、ヒマラヤ山脈を越えてチベットに入ると語った。

インド在住チベット人帰郷運動は10日前に始めたと同時に、チベット区都ラサではチベット人が中国政府統治に反対する大規模のデモが起きた。海外メディアの報道によると、デモに参加した群衆は約1万5千人から2万人に上ったという。報道によると、15日までにチベットにおいて多くの地区ではチベット人と中国警察・軍隊との衝突事件が多発し、チベット人は警察・軍隊に向かって石を投げるのに対して、警察・軍隊側が銃撃で返し、多くの店および車両が破壊されたという。

中国官製メディア「新華社」を除き、中国大陸の中国語メディアはチベット人の抗議事件は報じなかった。新華社によると、ラサ地区では10人の市民がチベット人の放火によって死亡したが、チベット人側の死傷者に言及しなかった。これに対して、海外メディアは、地元チベット人の証言として、実際に警察および軍隊の銃撃を受けた死傷者数は100人に達する模様だと伝えた。

(翻訳/編集・余靜)
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