中国各地、民衆抗議事件相次ぐ

【大紀元日本7月5日】上海閘北公安局で7月1日、民衆が警察を襲撃し5人が死亡した事件に次いで、湖南省張家界市の政府庁舎でも2日、計画的な爆発事件が発生し、建物の一部が破壊され、爆発現場にいた12人が負傷し、そのうち5人が重傷を負った。この事件に関する情報を発信した多くのブログは直ちに中国当局に削除された。

湖南省政府系報道ネット「紅網(ホン・ワン)」によると、今回の爆発事件の容疑者は永定区西渓坪街道事務所・彭家巷社区七組の住民、農業を営む田開友。同容疑者は、自宅が取り壊されたことを不満に、液体ガスをいっぱいに詰めた2本の容器を農業用三輪トラックに積み込み、点火して庁舎構内に乗り入れ、爆発させたという。

張家界報道ネットによると、爆発発生後の現場はすぐに警察に封鎖され、記者の立ち入りおよび写真撮影が禁止された。また、現場の床には血痕が至るところにあったらしく、粉々になったガラスも床一面に散らばっていたという。付近の建物のガラスも爆風で吹き飛ばされたが、付近の住民に負傷者はいないという。

*爆発5分後、容疑者が逮捕された

情報によると、田・容疑者の妻子は二人とも知的障害者。自宅である瓦ぶきの家屋は2度にわたり当局に取り壊された。同容疑者は省政府へ苦情を持ち込んだが、無視された。爆発が起きてから5分後に同容疑者は逮捕された。

一方、村民たちは、地元の村政府関係者は中央指導者よりひどく、威張っているのだと語った。事件後、住民が携帯電話で取った写真もすべて没収された。

各地で群衆の抗議活動および暴力的報復事件が頻発したことに対して、貴州の曾寧氏はラジオ自由アジア(RFA)の取材に対して、いわゆる群衆抗議事件とは、多くの弱勢力群衆と見なされ、相当長い時期を経てきた民衆が成す術も無く、途方に暮れて追い込まれて行ったと見ている。曾氏によると、「多くの中国人は、死ぬよりも惨めながらも生きていたほうがよいと考えている」という。それだけに、このような自暴自棄の事件は、本当に絶望的に陥った状況で起きた事件であるとみている。

一方、今年4月中旬に湖北省武漢市で、強制立ち退きさせられた住民が、地元当局に雇われたとみられる者たちに暴行された事件が起きており、これに憤慨した400人の市民が連日抗議を行う事件が発生した。

4月14日から16日にかけて、山東省濰坊市臨チ(チ=月+句)県興隆市でも、百人以上の村民たちが、強制的な立ち退きを拒否するために、3日連続で県政府に出かけて陳情と抗議を行った。一部の村民は拘束された模様。

また、今年4月1日、浙江省杭州市転塘大諸橋村で、杭州市西湖区行政府と土地開発建築会社・杭州枝江旅遊ホリデー区管理委員会の指導で、ヘルメットと迷彩服を身に着けた約200名の男性らが強制的に大諸橋村で碧波風華路の工事を始めた。住民らが阻止しようとしたときに、住民の老婦人が工事現場の大きい穴に工員らに突き落とされ、意識不明になったことから、数十人の住民は浙江省信訪局に出かけて抗議を行った。

2007年8月14日、常州鐘楼区の「立ち退き専門会社」は十数人を雇い、住民らの電線を切断し、暗闇の中で、住民・潘雪昌さんの自宅に押しかけ、潘さんと兄弟に暴行した。潘さんは農具・鋤で懸命に抵抗し、最終的に相手が1人死亡、2人負傷の事件となった。

*ネットユーザーらの声

・強制的に立ち退きされた経験のない者は、その苦しみは分からない。政府はあまりにも腹黒く理不尽だ。中央政府はなぜ監督しないのか?

・立ち退きは表に出ている現象に過ぎないが、積もり積もった恨みと不満は事実であろう。

・中国の民衆は自らの権利を守ろうとする気持ちがますます強くなった。

・民衆に少しでも希望があれば我慢するのだ。

・生きるのに尊厳のある生き方が必要だ。生存できなければ、尊厳のある死に方を選ぶ。

・小さい花火も広い荒野を焼き尽くすことができる。民主の実現が間近だ。

・民主の曲は奏で始めて、腐敗の弔いの鐘が鳴った。自由を望む民衆よ、起き上がろう。

・私は光が見える、自由が到来するのだ。

(翻訳/編集・余靜)
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