中国有毒粉ミルク事件:乳幼児被害者5万3千人、「民族の災難」

【大紀元日本9月28日】中国全土を震撼させた有毒粉ミルク事件発生後、多くの病院に毎日腎臓結石等の検査で訪れる親子が殺到し、乳幼児の患者が増え続けている。9月22日、北京小児病院は人波が押し寄せて、入り口の外まで長蛇の列となった。あまりにも混乱状態になったため、警察が現場の秩序整理を行なうことになった。

2008年9月21日午前8時の時点で、問題になった粉ミルクが原因で治療を受け、回復した乳幼児患者は3万9千965人で、現在入院中の乳幼児は1万2千892人。合わせて、有毒粉ミルクを食用して腎臓結石に罹った乳幼児は約5万3千人に上った。

また、入院治療を受けている患者の中で重症患者は104人、治療を受けて回復し退院した患者は1千597人。治療を受けたすべての乳幼児の内、2歳以下は81・87%、2~3歳は17・33%で、3歳以上は0・8%を占めている。

食物中のたんぱく質含量を水増しするために、市場に流通している多くの乳製品メラミンが添加されている現状に、問題になった「三鹿」は中国国内では検査を免除された有名なブランドだったが、不正事件発覚してから民衆がパニックに陥っている。

ある医者はブログで、「現在腎臓結石だと診断された全国の子どもの内、河北省は3・6%を占め、広東省は2・2%を占めている。この比率で計算すれば、中国全土にわたる3億人の子どもの内、約500万人から1000万人の子どもが腎臓結石に罹ると予想される。また、腎臓の微細血尿が現れた子どもは計上されていないし、一部の子どもはまだ症状が出ていない。まさに民族の災難だ」と懸念している。

病院へ押し寄せる人波=北京で

(記者・古清児、翻訳編集・余靜)
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