【北京コレクション】(15)北京の乗り物

【大紀元日本10月12日】北京乗り物をご紹介します。

中国の朝の通勤ラッシュ時の自転車の洪水風景は日本でも有名です。近年、北京ではマイカーが増え、タクシーに気軽に乗れる豊かな人が増えたとは言え、庶民の足は依然自転車。ということは、スーパー、公園、映画館など庶民が集まるところには自ずと自転車も集まるわけですから、自転車置き場(中国語では「存車処」)が要ります。そういった場所の自転車置き場はだいたいが有料で、集金兼管理役のおじさんやおばさんがいます。この写真では、中央の男性がおそらくそうでしょう。それにしても、これだけ自転車が並ぶと圧巻ですね。(撮影=JF、2003.07)

中国の成人男性用の自転車は、サドル下からフレームが平行に伸びており、写真のように、中高生が二人乗りしたり、お父さんが子どもを乗せたりするのに使われます。今でこそ、女性用の自転車は、日本のママチャリのように平行に伸びるフレームのないものが主流ですが、私が初めて中国に行った1980年代初期には、自転車と言えばこの型しかありませんでした。しかも、通勤に使われたことから、一漕ぎで遠くまで進むようにと、地面に足が届かないくらいタイヤの大きいものに乗っていました。したがって、信号で止まるときは、よほど足の長い人以外は皆一旦自転車から降りたものです。また、当時は、子ども用の自転車はほとんどなかったため、子どもたちはフレームの間に片足を入れて三角乗りをしていました。(撮影=JF、2003.07)

小型トラックが増えたとは言え、今でも近場への荷物の運搬には三輪自転車が活躍します。野菜やダンボール箱を山のように積んだ自転車をよく見かけます。この三輪自転車、私も漕がせてもらったことがありますが、素人にそう簡単に漕げるものではありません。(撮影=JF、2003.07)

1980年代末には、タクシー運転手はとても実入りのいい仕事で、多くの人が月給4~500元という時代に、実収入が2000元などという人もざらにいました。ところが、あっという間に供給過剰になり、今では、一日中走っても満足にご飯が食べられないとぼやいています。中国語でタクシーは「出租汽車」と言い、写真のタクシーのドアにもその文字が見えます。また、「taxi」の音訳の「的士dexi」とも言われます。(撮影=JF、2003.07)

バスは中国語で「公共汽車」ですが、写真のバスの車体に書いてあるように「bus」の音訳の「巴士bashi」とも言われます。かつては、2両を蛇腹でつないだ連結バスが主流で、各車両の乗降口脇に設けられた車掌席に車掌さんが座って、停留所をアナウンスしたり、切符を売ったりしていました。ところが今は、ほとんどが1両のものに代わり、しかも車掌さんなしのワンマンバスも増えました。(撮影=JF、2003.07)

中国の人の交通マナーの悪さには定評があり、少しでも車の流れが途切れると、路を横切る人が現れます。それは、中国で暮らすうちに身についた阿吽の呼吸があるからこそできることであって、普段そんなことに慣れていない日本人はまねをしないほうがいいでしょう。(撮影=JF、2003.07)

(DZ)