美と調和の数式:黄金比

【大紀元日本11月29日】新聞やコンピューターのスクリーン、クレジットカード、名刺など日常的によく目にするものから、花びら、貝殻、木の葉など自然界に存在するものまで、多くの物には決まった比率が隠されています。その比率とは、1:1.618。線分を一点で分けるとき、長い部分と短い部分との比が、全体と長い部分との比に等しいような比率で、縦と横のバランスがよく、最も均整がとれていて、美しい長方形の形だといわれており、黄金比(Golden Proportio)と呼ばれています。

なぜこの黄金比が、好んで使われるのでしょうか。数学の世界では大変有名な、フィボナッチ数列というのがあります。始めに0があり、その0に1をたして1になり、1に1をたして2になり、と前2つの項の和を次の項として順次作っていくと、その数列は、1,1,2,3,5,8,13,21,34,…と続いていきます。この数列は、「1対の子ウサギがいる。子ウサギは1ヶ月たつと親ウサギになり、その1ヶ月後には1対の子ウサギを生むようになる。どの対のウサギも死なないものとすれば、1年間に何対のウサギが生まれるか。」という問題に対して、フィボナッチが考案しました。この問題を解くと、どの月のつがいの合計も、その前の2つの月での合計の和となり、フィボナッチ数が現れてきます。

このフィボナッチ数列は、ウサギのつがいの増加や、細胞の増加などの様子を表すことができますが、その裏には、黄金比が隠されています。隣同士の数の比の値は、次第に黄金比に近づいていくのです。

この黄金比は、自然界にも現れます。植物の枝や葉が螺旋状に生えていく時、隣り合う二つの葉のつくる角度は円の周を黄金比に分割する角度であるといわれています。その他にも、黄金比の形象として代表的なのは、螺旋状の形象をするひまわりや、バラの花弁、松ぼっくり、オーム貝などがあります。人間の指の指紋や爪、髪の毛などの小さな部分から、台風や銀河系など、その比率はあらゆるところに隠されており、生物の成長や自然現象を司っているようです。

昔の人は、自然界に存在する「隠された暗号」を、意識的に、或いは無意識的に分かっていたのでしょうか。古代の美術作品においても、この黄金率がよく見られるからです。例えば、古代の建築物であるギリシャのパルテノン神殿や、ミロのビーナス、ギザのピラミッド、ノートルダム寺院、またレオナルド・ダビンチ作の絵画「最後の晩餐」などにも、この黄金比が使われています。自然は、人間にとって偉大で美しいものですが、それを真似た芸術作品や建築物を見るとき、人は安心感を覚えるのかもしれません。

(翻訳編集・田中)

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