2009年は集団事件が頻発する年=新華社

【大紀元日本1月12日】中国当局の官製メディア新華社は年明け早々、09年は集団事件が多発する年になると報じ、政府には慎重な対応が求められると評する報道を出した。

新華社の公式サイト「新華ネット」では1月5日、「09年は集団事件発生高頻度の年、慎重な対応が求められる」と題する報道を掲載、「いま、集団事件が高頻度に発生する時期に突入したのは、疑う余地もないことである。しかも09年において、中国社会はさらなる多くの対立・衝突に直面する…、その対立はすでに一定の社会・民衆規模までに拡大した。一旦、導火線があると、往々にして即座に爆発する。極めて激しく、社会には強い破壊力をもたらし、対応が非常に難しいなどの特徴がある」と報じた。

新華社の公式サイトでの関連報道

同報道は、問題の根源は金融危機と失業問題などの民生問題にあるとしながら、司法とメディアへの専制との関係をも暗喩した。

政治宣伝の中心的な役割を担う最大の官製メディアとして、新華社が今回のような明白な表現を使ったのは初めてのこと。

去る08年において、中国各地で大規模な集団抗議事件が続発、地方政府の役所を包囲・突入する事件や、警察のパトカーを破壊する事件、汚職幹部が殺される事件などが後を絶たなかった。去年7月上海市で6人の警官を刺殺し、後に処刑された楊佳容疑者が取調べで、「あなたたちが私の問題に公正な説明をくれなげれば、私は自分のやり方であなたたちに答える」との供述や、「共産党を打倒する」などのスローガンがインターネットサイトで流行り、国民の強い共感を呼んでいる。

米国在住の中国民主活動家、「民主闘士」と称されている魏京生氏は、「中国当局内部の穏健派、ひいては多くの中立派もある問題に気づいていた。すなわち、楊佳容疑者による警官大量殺傷事件が露呈したことは、中国国民の感情が暴力化に走り始めていることであり、自ら積極的な改革を行わなければ、暴力による革命は避けられない」とコメントした。

(記者・施宇、翻訳編集・叶子)
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