「農地を返せ」 抗議する村民を当局が弾圧=福建省

【大紀元日本12月21日】中国福建省南安市で13日から3日間にわたり、村民数千人が土地の強制収用に抗議するため、村の政府庁舎前で座り込みを行った。警察が現場に駆けつけ、複数の人が逮捕されたもよう。地元メディアは現場への立ち入りを禁じられているが、村民が撮影したビデオがインターネットに流れ、関心を呼んでいる。

現地からの情報によると、土地の強制収用があったのは南安市の石井鎮菊江村。12月上旬、菊江村の農地に副村長が率いる百人あまりの機動隊が現れ、更地にするための工事を始めたという。農地には未収穫の農作物が残っていた。土地が強制収用されたことを初めて知った村民らは作物を守るために必死に抵抗し、機動隊と衝突した。女性を含む8人の村民がケガを負い、複数の村民が連行された。村民らは憤り、今回の座り込み抗議を行うきっかけとなった。

村民らの話によると、今回の土地収用について、村の幹部は村民の土地権利書を取り押さえ、勝手に販売していたという。また、今年行われた地元の村政府の選挙に不正行為があった可能性も指摘している。

また、ある女性の村民によると、村政府は16日深夜、目の不自由な村民と女子中学生を含む4人を強制連行したという。他の村民らは連行されることを恐れ、昼間の外出を控えている。

菊江村ではここ数年、村政府と開発企業が結託し、土地の強制収用を行い、石材運営、造船業等30あまりの企業を立ち上げている。それによって土地を奪われる農民が後を絶たない。

政府庁舎前に掲げられた横断幕「農地を返せ」(大紀元資料室)

政府庁舎前で座り込みの抗議を行う村民たち(大紀元資料室)

政府庁舎前で座り込みの抗議を行う村民たち(大紀元資料室)





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(翻訳編集・余靜)
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