英国バイリンガル子育て奮闘記(17)

【大紀元日本1月11日】

幼稚園(1992~1994年)  「ア・ブ・ク・ドゥ…」

幼稚園では、週に一回か二回、5才から始まるレセプションイヤー(小学校1年に上がる前の準備期間)のクラスに混じって、児童をアルファベットに親しませていた 。レセプションイヤーの担任の先生が、ギターを片手に、当時普及していた『レターランド』(文字の国)の登場人物の歌を歌って行く。

「子供たちが喜びそうな音から入るのよ」と先生が指導法を私に耳打ちしてくれた。例えば、「S」はサミー・スネーク君。絵本では「S」の上の部分が頭になり、下の部分がしっぽになって、蛇のキャラクターが書かれている。そして、歌では「シー」(母音をつけないので、歯の先端から息を吐くだけ)という。つまり、子供たちが「S」の形をみたら、「シー」と反応するように、繰り返すわけだ。

「A」は、アニー・アップルさん。丸いリンゴの周りに線があり、「a」の文字になっている。中には顔が書いてある。この小文字を見ると、子供が「アニー・アップルだ」と叫ぶようになる。「B」は,バウンシング・バニー君(飛び跳ねるうさぎ)。「b」の縦線がウサギの耳になっている。

ひらがなを家で見せている時に、「あ」「い」「う」「え」「お」と同じように、「エー」「ビー」「シー」と教えようとしたら、イギリス人の夫が入ってきて、「ア」「ブ」「ク」「ドゥ」と、文字を見ながら子音の発音をし始めた。アルファベットは、単語の中での発音通りに、こうやって教えるのか、とびっくり。幼稚園の『レターランド』と全く同じ発想だ。娘を混乱させないように、私は英語教育はノータッチにすることに決めた。

(続く)