英国バイリンガル子育て奮闘記(19)

【大紀元日本1月25日】

幼稚園(1992~1994年)  ウェンディーおばさん

住み込みで子守りをするナニーさんを雇うことは、子供を持つ母親にとっては高嶺の花。実際にナニーさんをロンドンで雇っている日本人の駐在員の奥さんが、かつて「ロンドンの町中にお金もらって住めて、待遇はいいし、私もこういう仕事がしたい」と言っていた。

特別に教育を受けて資格を持つナニーさんとは別に、イギリスにはチャイルド・マインダーという制度もあった。チャイルド・マインダーには資格は要らない。子育てしていて、どうせ外で仕事ができないから、ついでに他のお子さんの子供も預かってお金を稼ごうという発想のようだ。チャイルド・マインダーとして登録するためにはいろいろなチェックがあるということも耳にした。

幼稚園のお友達が預けられていたので、一人っ子だし、複数のお子さんと別の家庭で遊ばせてもらえるのはありがたいと思い、そのお友達が預けられている時に、チャイルド・マインダーのウェンディーおばさんの家に連れていくことにした。

小太りで子供好きのおばさん。長男は成人し、次男は中学生。もう子育ての時期は過ぎたけれど、常に数人の子供の面倒をみていた。時給はなんと1ポンド(約200円)。当時でも異例な安さだった。その代わりにビスケットや缶詰めや子供が食べそうな物を持ってきてくださいと頼まれた。ご主人は農場の手伝いという。農場で働くと、時給が低くても、ジャガイモとか季節の収穫物をタダでもらえるようで、一家4人は生活できるわけだ。

お迎えに行くと、近所の人が食べ物を持ってきていたりする。物々交換、助け合い精神いっぱいの世界だった。ビスケットを持っていくと、おばさんは深々と頭を下げてくれる。手作りでもないし、スーパーのバーゲンだったので申しわけなく感じた。お金で全てを測りがちな都会育ちの私の常識が砕かれる体験だった。

(続く)

関連記事
1271年、モンゴルのフビライ・ハンが元を建て、初めての漢民族以外の皇帝となりました。その後、数十年にわたり、中国はかつてない規模の帝国となり、元は文化の多様性と国際貿易の栄えた時代となりました。
明の最初の皇帝・太祖の生い立ちは、朝廷生活とはほど遠く、彼は朱元璋と名付けられた農民の子供でした。彼は最初、僧侶の道を歩みましたが、モンゴル主導の元が朝廷内の闘争で弱体化する中で反乱軍に参加し、まもなく右に出るもののいない軍事家として才気を発揮することとなりました。
胃酸逆流の症状を抑える等、一般的な胃腸薬を服用している人は、知らず知らずのうちに偏頭痛を発症するリスクを高めているかもしれません。 このような一般的な治療薬と偏頭痛との関連性について、アメリカ神経学アカデミーが発行する「Neurology Clinical Practice」オンライン版に掲載されました。研究では、胃腸薬が偏頭痛を直接引き起こすとは断定されていないものの、両者の間には何らかの関連があるのではないかと考えられています。
子供のいじめ、自殺、暴力・・・昨今、心の痛むニュースが後を絶えません。生まれてきた時は、誰もが純粋で善良だったはずなのに、何が子供たちを悪へと走らせるのでしょうか。人生には学校の教科書から学ぶことのできない、大切な価値観があることを子供たちへ伝えることが重要です。将来を担っていく子供たちに、ぜひ読んでもらいたい物語を厳選しました。
さまざまな予測不可な症状に悩まされていませんか?一つの症状が改善されると、また別の症状が現れると感じていませんか?それはマスト細胞活性化症候群(MCAS)が原因かもしれません。