米国、科学分野でリードを保持 アジアも躍進

【大紀元日本1月31日】米国は、世界の科学分野において常にリードを保持しているが、近年、他国も同分野において大いに躍進していると、米国科学委員会(National Science Board)は、最近、隔年で出版された報告書に発表した。

07年度の全世界の科学技術分野の研究にかかる諸経費は、およそ 1・1兆ドルで、その内の1/3を米国が占めていた。中国およびアジアの発展途上国も同分野に対する研究が目覚しく、米国との格差を狭めつつある。

最新の統計データによると、97年から07年までの10年間、米国や日本、そして欧州連合(EU)が、科学分野に投入した研究諸経費は、毎年5%~6%ずつ増え続けて来た。インド、韓国、台湾などは、米国の約2倍の9%~10%の増加率を示し、中国はさらに20%以上の増加率であった。

08年の科学業界の雑誌上で発表された76万編の科学研究に関する論文のうち、米国が25%を占め、中国は88年当時の1%から8%に増えた。

しかし、今回発表された報告によると、中国は急激な進展を見せて来ているものの、08年に中国の科学者が取得した特許数は、米国が取得した特許数のほんの1%に止まり、中国が多くの努力をしている割には、新たな発明にまで至らないというのが現実である。また、米国が07年に取得した特許数は世界の49%を占め、95年の55%から6%も減少したと報告された。

07年に米国の大学が授与した2万2千500人の博士号の内、自然科学とテクノロジー専門の半数以上が外国の学生で占められていたと報告された。しかし、博士号の学位を取得した外国籍の学生たちは、本国に帰国するよりも、まずは米国に残ることを希望しており、97年から07年まで、学位を獲得した卒業生の60%はそのまま米国で就職した。

(翻訳編集・柳小明)