「死亡はただの幻覚?」有名な科学者:人間は本当に死ぬことはない(下)

(続き)

妖精は彼に話しかけませんでしたが、アレグザンダー博士を見つめるだけで彼を理解できました。妖精は「神はあなたを愛しています。あなたは何も間違ったことをしていないので、あなたを常に大切にしています」と伝えました。

「私たちはあなたにたくさんのことを教えたいのですが、あなたは今は、戻らないといけません」と妖精に言われた事をアレグザンダー博士は覚えています。彼が自分の体に戻る前に「すべて大丈夫、心配しないで」と妖精は言ってくれました。

彼の目が覚める前に、医師は家族に彼が既に亡くなったと伝えました。10歳の息子はベッドに駆け寄り、「パパ、大丈夫だよ」と言いました。

アレグザンダー博士は、「広大な天国を通して、息子の存在をはっきりと感じました…そして、目覚め始めました」と回想しています。数週間後、アレグザンダー博士は完全に回復しました。1週間「脳死」状態に陥った人が回復する事は、奇跡にほかならないのです。

長男は「目が覚めた父親は、以前よりも思考が明晰になり、集中力が増し、心の中は光輝いているようだった」と語りました。

神への信仰を取り戻す

アレグザンダー博士は養子として育ち、養父も有名な神経外科医です。目覚めてから数カ月後、彼の姉キャシーから、亡くなった妹ベッツィの写真が添付されたメールを受け取りました。彼女の写真を見た瞬間、アレグザンダー博士は「あの世界」で出会った妖精だと気づきました。

「絶対に間違いない、彼女だ。本当に驚きました。この経験はとても衝撃的で、言葉で表現することはできません」とアレグザンダー博士は言いました。また、ベッツィが生前、よく捨て犬と捨て猫を飼っていたことも知っていて、心優しい人だったことも知っていました。

アレグザンダー博士は養父の影響を受けてキリスト教に入信していました。2000年に、実の両親は娘を亡くしたばかりなのを理由に、彼への面会を拒否しました。そのことがきっかけで、アレグザンダー博士は精神的に挫折し、「科学」によっても、神の存在を否定するようになりました。8年後、彼は目が覚めた時「天国への旅の詳細な記憶」を持っていました。

アレグザンダー博士は6週間かけ、その旅の見聞を記録しました。それは、2012年のニューヨーク・タイムズのベストセラー「天国の証明」に収録されました。オプラのトーク番組にゲストとして出演した際、彼は「世界には間違いなく神が存在します。私が以前考えていたよりもはるかに深いのです。もう二度とそれを疑うことはないでしょう」と感嘆しました。

科学を超えた

医学関係者の中には、アレグザンダー博士の経験の真実性に疑問を呈し、昏睡状態や薬物治療中に人が幻覚を経験するのは「普通」であると主張しました。しかし、博士自身も臨床脳科学の専門家であり、細菌性髄膜炎によって、大脳皮質すべての領域を侵食されたら、視覚、思考、想像力、夢を見る能力を制御できないはずだと強調しました。

また、自身の経験に基づいて9つの医学的仮説を立て、同僚と議論しました。「しかし、なぜこの体験がこんなに現実的なのか、脳の活動理論では全く説明できない、説明できるのはそれが真実だからだ。つまり、肉体での脳の活動ではない」と語りました。

脳外科医は「科学を超えた」世界を前にして、自分の「科学的思考」を手放したのです。

アレグザンダー博士は「私は今、より優れたセラピストになったと感じており、最も困難な病気や、終末期の状況にある人を本当に助けることができるようになりました。それは私が死後、新しい旅をし、魂のより大きな全体像と彼らがどのように進んでいくのかを見ることができるからです」と語りました。

アレグサンダー博士の体験は、膨大な数の「臨死体験」の一例です。臨死体験については、信じる人もいるし、信じない人もいますが、いずれにせよ、一つ確かなことは、世界には現在の科学的理解の範囲をはるかに超えていることがたくさんあるということです。近い将来そんな謎は人類にとって、もはや謎ではなくなるでしょう。

あなたは臨死体験は現実だと思いますか、それとも空想だと思いますか? 

(完)