西南大干ばつ 中国経済を危機に・メコン河流域国にも影響=中国国土専門家インタビュー(三)
【大紀元日本4月10日】森林被覆率50%以上、全国の水資源の70%を占める中国西南部5省。中国の水資源は、常に南部で洪水、北部で干ばつという「南涝北旱」が特徴だった。かつて「空気から水が取れる」といわれるほど水資源の豊富だった中国西南部の土地は枯れ、作物は育たず、水運航行が絶たれ、ダムは干上がった。飲み水さえなく、土地を離れた農民は100万人以上に上るという。
09年7月以来、中国西南地区では百年に一度といわれる干ばつが続いている。今春は温度が高く雨の少ない天気が続き、中国西南地区の干ばつによる被害人口はおよそ5千万人。2千万人の飲用水確保が困難な状況で、特に雲南省、貴州省は深刻だ。
原生林が豊富で天候がずっと順調だった中国西南部5省が、なぜ今回深刻な干ばつに見舞われたのか。昨年7月に発生したこの干ばつ問題が、なぜ今年3月まで取り上げられなかったのか。ダムが数多く建設されているのに、なぜ飲用水さえ保障されないのか。中国経済にどんな影響を与えるのか。周辺国家にも影響するのか。中国国土計画専門家で、『三峡工程36計』の著者である王維洛氏(現在ドイツ在住)が、記者の疑問に答えた。
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