功績認められず生活苦 「ベトナム戦争」の退役軍人、大規模集団陳情=中国湖北省

【大紀元日本4月11日】湖北省武漢市で4月8日、約千人の退役軍人が湖北省政府前に集まり、生活の福祉保障を求める陳情を行った。60年代に米軍と対抗するために「ベトナム戦争」の支援に参加したが、中国当局がこの歴史を正式に認めていないため、年金や福利厚生の保障がない。

湖北省を拠点とする人権擁護サイト「民生観察」の報道によると、同日、湖北省仙桃市でも約200名の「ベトナム戦争」に参加した退役軍人が、市政府前で陳情したという。

「農村部の退役軍人が社会福祉を十分受け取らなかったことと、中央政府が都市部の退役軍人に承諾した生活手当てを配布しなかったことが陳情の理由。副市長、労働局長、民政局長と交渉できた。来週返事をくれると約束してくれた」と陳情の代表者は現状を説明した。

近年、全国各地で「ベトナム戦争」に参加した退役軍人の陳情が相次いでいる。1960年代、人民解放軍の約32万人は、毛沢東の命令の下、ベトナム軍と共に、ベトナム国境で米軍相手に5年間戦った。しかし、中国政府は未だ、ベトナム戦争に参加した事実を否定しているため、ベトナム戦争に参加した軍人の功績は当局に認められず、安定した収入と福祉厚生の保障を得られていない。多くの軍人は生活が非常に困窮しており、長年にわたって陳情を続け、待遇の改善を求めてきた。

このような退役軍人は湖北省だけでも3万人以上。各地での連署活動を考案した内モンゴル鉄道兵の任忠啓さんによると、「ベトナム戦争からもう40年が経った。政府は未だにベトナム戦争に参加したことを認めない。戦争に参加した軍人は功績は認められず、生活苦にあえいでいる者が多い」という。

「戦争によって死亡した軍人の遺族が、政府に戦死家族への助成金を申請したら、政府側からは、ベトナム戦争なんか聞いたことがない、嘘つくなという答えだった。陳情活動や記念活動も政府に監視され、阻止されたケースも多いため、軍人の中でも不満が高まっている」と任さんは話す。

(翻訳編集・YJ)
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