「まるで戦場のようだ」 中国青海大地震、死者600人に 医療不足が難題

【大紀元日本4月15日】中国青海省玉樹県で14日に発生した大地震で、中国メディアはこれまでに死者は600人以上、被災者は10万人に上ると伝えている。最新の情報によると、現地では600回以上の余震が観測され、80%の家屋が倒壊したという。

被災から一夜明けた町には負傷者が溢れているが、道路が分断されているため救援部隊の到着も困難な状況。「現在、最も必要なのは薬と医者だ」と政府関係者は話している。救援活動は、現地の住民らが自発的に手作業で行っている。目撃者の話によると、「至るところに負傷した人、泣いている人がいる。まるで戦場のようだ」という。

また、同省赤十字によると、県内70%の校舎が倒壊し、下敷きとなった生徒56人が死亡、40数人の重体が確認されている。ほかにも多数の生徒が生き埋めとなっており、被害はさらに拡大する恐れがある。

海抜4000メートルに位置する玉樹県は昨夜、マイナス1・2度まで気温が下がり、今後数日は雨や雪の天気が続くとの予報が出ている。一部の救援隊員は高山病にかかり、救援活動は難航しそうだ。

               

(翻訳編集・高遠)
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