65人死亡 中国南方多省、暴雨により水害 拡大の見込み

【大紀元日本5月9日】5日から中国南部の広東省、湖南省、四川省、江西省、貴州省、福建省など多くの省で、気温低下と強風、雹を伴う豪雨に見舞われ、深刻な水害が発生した。8日までの各地の統計によると、65人が死亡、14人が行方不明。

また、中央気象台9日朝の気象予報によると、今後11日までの3日間、南西部、南部と華南地区の大半では、暴雨が続く見込み。

重慶市、31人以上死亡

重慶市は災害が最も深刻な地区。3日から重慶市各地は、気温低下と強風、雹を伴う豪雨に見舞われ、31人が死亡、1人行方不明、180人以上の負傷者が出た。8日までの統計によると、今回の気象災害で、重慶市は90万人以上が被害を受け、7万人余りが緊急避難、損失は4・2億元以上。

被害が最も深刻だった蟄江県では、6日午前2時ごろ同県沙坪鎮で最大瞬間風速31・2メートルを記録した。強風、雹、豪雨により19人が死亡、127人が負傷した。

今回の災害による農作物の被害面積は1万3千263ヘクタール、収穫が見込めなくなった面積は1千392ヘクタール。5万1千735戸の家屋が損壊、6千240戸が倒壊。電力、通信、交通、水利などインフラや鉱工業関連の企業もダメージを受けている。

広東省に土石流の被害

広東省の広州市や韶関市などでは暴雨による土石流が発生した。広東省全体では今回の暴風雨により16人が死亡、3人が行方不明。

広州市では、7日朝2時からの1時間の降水量が99・1ミリに達し、史上最大の時間降水量を記録した。8日までの広州市内の降水量は213ミリで、例年より7割も増えた。

市内の主要道路各所や大型地下駐車場数カ所が冠水し車が水没、地下鉄が運行停止など交通機能が完全に麻痺し、落雷や土砂崩れにより7人が死亡した。北京と広州を結ぶ京広鉄道の運行も一時中断した。また、白雲空港空域の北辺線出口で雷雨が発生。この影響により、6日午後1時半から広州から華東方面へのフライト便が大幅に遅れた。

広東省北部の韶関市の大部分の地区では大雨や暴雨となり、新江鎮では降水量が202・3ミリに達した。同市では合わせて5県区30郷鎮が被害を受け、約2万畝(1畝=6・667アール)の農田が水没。一部の人々は避難を迫られた。

湖南省でも5日晩から6日に掛けて暴雨に見舞われ深刻な被害を受けた。6日午後までの統計によると、4人が死亡、1人が行方不明、この他交通や通信施設も深刻な被害を受けているという。

そのほか、江西省で暴雨に見舞われ深刻な被害を受けた県と市は60を超え、被害地区は更に拡大する見込み。

4月まで干ばつが続いた貴州省でも暴雨に見舞われ、土砂崩れによる死亡事件が発生した。

暴風雨の被害を受けた家屋(AFP)

暴風雨の被害を受けた家屋(AFP)

暴風雨の被害を受けた家屋(AFP)

(翻訳編集・坂本)

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