共産党中央幹部の集中研修、人気講座は占い術

【大紀元日本5月14日】2年後に開催される第18回中国共産党全国代表大会を意識して、中国最高指導部の中央組織部では、このほど、国務院管轄の中央部委員会に所属する高層幹部2千人あまりに、集中研修プロジェクトの参加を義務付けた。党・政・軍の人材育成を担う大学3校(中央党校、国家行政学院、国防大学)と、名門大学4校(北京大学、清華大学、中国人民大学、北京師範大学)で、それぞれ56の研修科目に174の講座を開設。少なくとも一つの研修科目を自主的に選択して受講する。意外にも、人気講座のトップ3は、占い術の「周易」や、道家仏教に関する内容だった。

中国紙「南方週末」の報道によると、講座申込者数について、党・政・軍の大学への希望者数は729人で、名門大学4校の希望者数は1610人と、大きな開きがあった。最も人気の高い講座は「周易智慧」(周易は、周王朝時代に書かれた中国元祖の占い書)、申込者数は293人。第2位は「道家思想と老荘智慧」、第3位は「仏教禅宗と人生」だった。

また、申込者数が規定に達さない場合は、開講中止となる。共産党員のエリートを育成する中央党校では、36の講座のうち、中国伝統文化をテーマとする2つしか開講できない。しかし、「マルクス・レーニン主義や、毛沢東思想はもはや時代遅れのだ」との声が聞かれる。

法律、環境保護、社会学関連の講座も人気がなく、開講中止が多いという。

一人の高官は、「実用的な講座を望む。言葉だけの空洞的な講座はもうたくさん」と漏らしていた。

「南方週末」の報道に対して、インターネット上では熱い議論を交わされている。 「周易の勉強は、占いで財運と官職昇進を計るためではないのか」「道家思想を学ぶのは、行政の不作為を徹したいのでは」「仏教の禅宗を勉強するのは、これまでに悪事をやり尽くしてきたから、死後、地獄に陥るのを避けるためではないか」など冷ややかな見方が多い。

(翻訳編集・叶子)
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