インドで列車脱線事故、死傷者245人超す 毛派の攻撃

【大紀元日本5月29日】インド東部では28日未明、カルカッタ発ボンベイ行きの夜行列車が走行中に脱線・衝突する事故が発生した。現時点で死者は100人を超え、少なくとも145人が負傷。死傷者の数はさらに増えるとみられている。インド政府は、極左組織の「インド共産党毛沢東主義派」による犯行と発表、同組織も線路を破壊したことを認めている。

現場はインド東部の西ベンガル州、毛派の本拠地とされる地域。事故現場で発見されたビラには、同武装組織の犯行声明が出されたとの情報がある。また、インドのThe Press Trust紙は、同武装組織から犯行を認める電話を受けたという。インド警察当局は、反政府武装組織「インド共産党毛沢東主義派」の犯行と断定した。

事故は28日早朝1時30分頃に発生。列車は13両の車両が脱線、そのうちの4両は走ってきた貨物列車と衝突した。現場の報道関係者によると、少なくとも4つの車両が完全に破壊され、粉々になっていたという。多くの乗客が貨物列車の下敷きとなって死亡した。また、遺体の破片が車輪と車両の間に散乱し、車体に挟まれたまま救出を待つ乗客が多数いた。救援を待っている間に亡くなった人も少なくないという。

破損した車両内には、まだ50人以上が閉じこめられているとも伝えられている。事故発生後17時間が経ち、救出活動は依然として続いている。

現場で救援活動に参加しているインド警察当局の幹部によれば、事故発生の前に線路のレールをつなぐ部品が何者かによって取り外され、一部のレールが消えていたという。それが、脱線事故の重要な原因ともみられている。

インド鉄道安全委員会は、専門家を現場に派遣して調査に当たっている。事故当時、爆発があったかどうかは不明だが、インド鉄道当局の幹部によると、現場からTNT爆薬などの爆弾関連装置を発見したという。

「インド共産党毛沢東主義派」は40数年間にわたり、インド政府と対立してきた。ここ数ヶ月間、政府軍の取締り活動に反撃して、警察や政府ビル、列車の駅などを頻繁に攻撃している。今月はじめには、インド中部のチャッティースガル州でバスを爆発させ、35人が死亡した。

シン首相は、同武装組織を国家の内部安全の最大の脅威としている。

(翻訳編集・叶子)
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