【中国のことわざ】物是人非

【大紀元日本6月19日】「…物是人非事事休、欲語涙先流」。物(環境)はもとのままだが、人はすでになくなり、すべてが休止した。物寂しさを感じ、話したいけれど、涙が先に出てしまう。

これは北宋末期から南宋初期の詩人・李清照(りせいしょう)が自分の一生を振り返り、その辛さと悲しさを謳った詩の一部。

山東省出身の李清照はエリート育ちで、素質もあり、向学心も高かった。彼女が18歳の時、金石学者の趙明誠と結婚した。本をこよなく愛した二人は、一緒に金石録の編纂に励み、20年間の幸福な家庭生活を送った。

その後、靖康の変(1126年)が勃発し、北宋は金に滅ぼされた。李清照夫妻は戦乱を避けるために江南の建康(南京)に避難したが、集めた金石、文物は兵火に焼かれてしまった。その後、夫の趙明誠は病死し、46歳になった李清照の境遇は一変する。孤独に苦しむ李清照は、生計のために台州・温州・越州・杭州などを転々とし、精神的な苦痛を嘗め尽くす。

「物是人非」は故人への懐かしさを表わすことに多く用いられる。

(翻訳編集・李頁)
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