チベット「聖地」に大型ダム建設を計画 中国、インドとの水力争奪戦に拍車

【大紀元日本6月20日】チベット自治区ニンティ地区のメトク (motou) 県。県名はチベット語で「花」を意味する。中国で唯一道路が通っていないところと言われている。県内には、ヒマラヤ山脈を源にするチベット最大の川・ヤルツアンポ江が流れており、チベット人にとっては「聖地」である。

人跡希薄なこの「聖地」は、中国当局の目にはお金として映る。「チベットの資源が経済的優勢に転換されるようにすべき」、「ヤルツアンポ江でのダム建設の技術的困難はすでに克服されている」と、中国水力発電工程顧問集団の晏志勇社長は、地球上で最も大きな渓谷を有するこの川について、こう語る。

中国当局はヤルツアンポ江上流に、ヒマラヤ再生エネルギーの一環として世界最大クラスの水力発電所建設を計画しているようだ。政府サイトで公表された情報によると、当局は現在380億ワットの水力発電所建設を計画しており、その発電規模は三峡ダムの半分を超える。この大型ダムを含め、中国がヤルツアンポ江沿岸に完成或いは建設中の発電ダムは28か所となる。

▶ 続きを読む
関連記事
「孔子学院?新華社?こんなものはもう退屈だろう。中国が本当に世界的なソフトパワー拡大には、モバイルゲームに焦点を当てるべきだ」中国国内メディアは最近、100億米ドル規模に達している中国ゲームの影響力の高まりに自信を見せている。当局は、ゲームコンテンツを通じて中国文化の浸透工作や、親共産主義人物の人気獲得を促進したりしている。
日本料理の「五味五色」が生む健康の秘密。陰陽五行に基づく養生観が、日本人の長寿とバランスの取れた食文化を支えています。
2023年5月25日に掲載した記事を再掲載 若者を中心に検挙者数が急増する「大麻」(マリファナ)。近日、カナダ […]
中国共産党が7月に反スパイ法を改正し、邦人の拘束が相次ぐなか、外務省が発表する渡航危険レベルは「ゼロ」のままだ。外交関係者は邦人の安全をどのように見ているのか。長年中国に携わってきたベテランの元外交官から話を伺った。
日中戦争の勝利は中華民国の歴史的功績であるが、これは連合国の支援を受けた辛勝であった。中華民国は単独で日本に勝利したのではなく、第二次世界大戦における連合国の一員として戦ったのである。このため、ソ連は中国で大きな利益を得、中共を支援して成長させた。これが1949年の中共建国の基礎となった。