猛暑は「地球ブキミ化」の一例

【大紀元日本7月11日】世界各地にみられる猛暑。7月6日、北京市の気温は43.8℃に上り、一部の地区では地上温度68.3℃も観測された。天安門広場の路面で卵を割ったら、3分間で目玉焼きができたという。

ロシアでは7月4日までの1週間で285人が水死。猛暑の中、人々が遊泳禁止場所で泳いだり酔っぱらった状態で泳いだことで、死者の数を増やしている。6月末に中部で37℃に達し、森林火災の被害もでているとAFP通信が伝えている。

米国では東海岸で猛暑が続く。7月7日もワシントンは39℃に上がった。

先月6月21日付けの報道によると、サウジアラビアでは焼け付くような温度と砂嵐が合わさって、西域で停電した。エアコンを付けるための電気の需要が急増し、発電用タービン8台が停止してしまった。

半年前を振り返ると、ワシントンの大雪、カナダの冬季オリンピックでの雨(雪がなかった)、オーストラリアでの13年間にわたる干ばつなど、異常気象の例が後を絶たない。

今年2月、米紙「ニューヨークタイムズ」のコラムニスト、トマス・フリードマン氏は、地球温暖化(Global Warming)ならず、地球ブキミ化 (Global Weirding)という言葉を生み出した。暑さはさらに暑くなり、雨の被害地は洪水にさいなまれ、乾燥帯はカラカラになる。記録破りの暴風雨が頻繁に起こると科学者は予測する。とにかく激しい気候変動を目の当たりにする昨今だ。

二酸化炭素、メタン、水蒸気などの地球温暖化ガスが、地表から放射された赤外線の一部を吸収するため気温を上げているという一部の科学者の説が、人為的な二酸化炭素の放出と結びついて、なぜか主流になっている。異常気象で不安に駆られる人々が、 科学の知恵で人為的な排気ガスをコントロールするという発想の基盤になりうるからだ。京都議定書に導入された排出削減単位を関係国間で移転するなどは、この典型的な例だ。

しかし、 地球温暖化ガスの排出源は、先進国の工業化による排気ガスだけにとどまらない。赤外線の吸収力が二酸化炭素より遥かに高く、分解にも時間のかかるメタンは、米作から自然に発生する。だからといって、地球上の3分の1の人口に米を栽培するなとは言えない。さらに、氷河の溶解により、埋蔵されていたメタンハイドレートが、大気に大量に放出されている。この放出源は、人間のコントロールできる範囲ではない。

現在の「不気味」な気候に科学的、人為的に取り組もうとするのも一つの方法だが、一歩下がって人間の力ではどうすることもできない天象の変化を謙虚に受け止めることも、大切なのではないだろうか。

冷蔵庫に水があることは、この世の至福だ。

(文・鶴田)

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