人気ブランド米「五常香米」、大部分は偽造品 香料で香りつけか=中国

【大紀元日本7月15日】香りがいいとして中国国内で大人気のブランド米「五常香米」の大部分が偽造品であることが分かった。偽造の手法は、普通米に香料で香りを付け「香米」に変身させるもので、西安や、産地の黒龍江省五常市で大規模な摘発が行われた。 

黒龍江省五常市が生産する「五常香米」は、最も優良な国産米として、中国国内での販売価格は普通の米より遥かに高い。濃厚な香りを有する「稲花香」という銘柄は、五常香米の中でも特に人気のブランドである。「稲花香」を植えている田んぼから遠く離れていてもそのほのかな香りが漂うという。

ところが最近、五常香米の大量偽造が発覚した。現地米加工工場関係者の話によると、「五常香米」の年間生産量は80万トンしかないのに、五常市から全国各地に出荷するいわゆる「五常香米」は年間1千万トンを上回る。その大部分は香料で香りを付けた偽造品だという。

一方、 北京紙「北京晩報」13日の報道によると、北部地区の西安市では、大量の偽「稲花香」米が出回っている。実際には、他の産地の普通米を混合して加工したものである。

偽「稲花香」に香りをつけるために、加工の過程で香料が加えられる。この手法は業界内では公然の秘密だという。おとり調査を行った記者によると、西安の米加工メーカー「六紅福・米業有限公司」の作業場では、医療用点滴チューブが精米口に差し込まれている。チューブの中には淡い黄色の液体が流れている。作業員は、この液体は香精だと説明した。「1キロの香精で10トンの『香米』が加工できる」という。

このような偽香米を販売する業者は、自分ではそれを食べないと話す。

この偽造の手法は産地の五常地区でも用いられていることが判明した。五常地区の米農家も普通米を香米と偽って出荷しているという。

消費者によると、この種の偽香米は、買ったばかりのときは確かに香りが漂うが、実際に食べてみると香りがない。また、買って数日間経つと、香りが消えてしまうという。

偽造が発覚してから、五常市の6軒の米加工業者の操業停止が命じられた。西安市政府機関も調査を行っているという。北京の一部の大型スーパーは同米の販売を自粛している。

おとり調査を行った記者は、「これらの偽造業者と農家は、その行為にまったく罪悪感を感じていない。だれもが自分の行為は不正であると思わない。偽造しないと金を稼げないと当たり前のように受け止めている」と話した。

(翻訳編集・叶子)
関連記事
香港では「国家安全法」を導入したことで、国際金融センターとしての地位は急速に他の都市に取って代わられつつある。一方、1980年代に「アジアの金融センター」の名声を得た日本は、現在の状況を「アジアの金融センター」の地位を取り戻す好機と捉えている。
メディアのスクープ話が世の中を動かす。特に最近は「文春砲」など週刊誌メディアの元気が良い。同時に報道のありかたが問われている。国が国民の幸福を奪うことがあったら、ある程度、国家権力の作ったルールを逸脱する「反社会性」を持ち、戦わなければいけない時がある。記者は反社会的な面を持つ職業で、メディアは反社会性を持つ企業なのである。
米空母、台湾防衛態勢に 1月29日、沖縄周辺海域で日米共同訓練が挙行された。日本からはヘリコプター空母いせが参 […]
上川陽子外務大臣は、パナマ在留邦人及び進出日系企業関係者と昼食会を実施した。日・パナマ間の経済分野における協力の可能性や課題、教育などについて、意見交換を行った。
2月23日午後、上川陽子外務大臣はパナマ運河視察を行った。日本が主要利用国であるパナマ運河の安全かつ安定的な利用環境確保に向けた連携を維持すると表明