ホンダ部品・アツミテック、中国工場で賃上げスト メディア報道なし

【大紀元日本7月16日】中国広東省佛山市で7月12日、ホンダ自動車に部品提供するアツミテックの中国工場「阿茲米特・汽配有限公司」で賃上げストが発生した。工場側が従業員との交渉を拒否したため、15日午後、ストは更に拡大し、管理者クラスの職員も参加したもよう。

同社は中国ホンダ自動車の南海工場と広州工場に部品を供給している。中国国内からの情報によると、12日、阿茲米特・汽配有限公司の多くの従業員が工場内のグランドや食堂に集まり、賃上げを求めるストを決行。情報によると、同社の現場従業員の月給は、残業代を除いて手取り約900元(約1万2千円)だという。

2ヶ月程前に同じ佛山市で起きたホンダ部品工場のストと比べ、今回の事件はメディアで報道されず、沈黙させられている状態だ。ネット上に寄せられた関連情報や海外メディアの報道に対する削除作業も行われている。

工場労働者の権利を主張する中国国内の民間サイト「ワーカーズフォーラム(Workers’ Forum)」に寄せられた情報によると、13日11時頃、佛山市の現地政府が調停に入ったが、従業員らは、工場側が自分たちの要求を無視していると主張し、交渉を拒否した。

午後5時半頃、総裁が初めてスト参加者と面会し、残業を要求したという。それに対し、スト側は賃上げへの回答を得られなければ残業には応じないとした。後に、工場側は各門を施錠して、スト参加者を工場内に閉じ込めたという。

翌日14日、工場側は今回のスト参加者全員を同日付で解雇し、補償金は一切支払わないと決定。15日までに会社の寮から立ち退くよう通告したという。

15日午後、会社側の対応を不満とする一部の管理者クラスの従業員もストに加わったという情報も寄せられている。

今回のストに関して、地元メディアによる現場取材は制限された。取材できた「南方都市報」もなぜか報道を出していないという。

(翻訳編集・叶子)
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