社会対立は政権に脅威 中国最高裁トップ「解消は一刻の猶予もならない」

【大紀元日本7月21日】中国の最上級裁判所にあたる最高人民法院王勝俊院長は、中国国内誌「求実」の最新刊で、「社会対立を早急に解消しなければ、共産党の執政は維持できなくなる」と警鐘を鳴らした。

王勝俊院長のこの文は最高指導部に対し、社会的な危機がますます深刻化する中、社会対立の緩和は共産党執政の維持に関わっており、一刻の猶予もならないと訴えた。

近年、中国の社会対立はますます激化している。幹部の汚職や貧富の格差などの問題が深刻化し続ける状況下で、社会の公正を守るはずの司法機関だが、民衆からの信頼は絶えず失われている。

先月、湖南省永州市では、一人の男性が現地の裁判所に突入し、裁判官3人を射殺する事件が起きた。事件後、インターネット利用者など民間の世論は、司法の不正を不満として裁判官が射殺されたことに賛同し、殺人者に同情する声が大半であった。

近年、政権を守るために、社会の対立を解消することの重要性を訴える体制内部の声が多発している。今回の最高裁判所のトップの文もそのうちの一つである。

一方、王氏の論点について、中国の司法体制は従来から独立性と透明性を欠く上、健全な監督システムもないため、激化し続けている社会の対立を根底から解消するのは不可能という専門家の見解も示されている。

(翻訳編集・叶子)
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