脳の黄金年齢は40代~60代

ほら、あの人、あの人の名前、何だっけ?あそこで会ったでしょ、あそこで・・・。会話に「あれ」「それ」を多用し、名前がなかなか思い出せなくなってきた・・・なんてぼやく中高年の方に朗報。最新の研究で、機能の一部は年齢と共に活性化し、中高年は若者に比べて、より優れた問題解決能力を発揮することが分かったという。

 米紙ニューヨーク・タイムズで健康と医療科学の記者を務めていたバーバラ・ストローチ氏(Barbara Strauch)は著書『Secret Life Of The Grown-up Brain』で、脳の黄金年齢は「40代~60代」と主張する。

 著書によると、米シアトル縦断研究(Seattle Longitudinal Study)の研究者らが6千人を対象に、1956年から7年ごとに脳機能テストを実施した。その結果、被験者の多くは40代後半~50代の時の方が、20代の時より認知テストの結果が優れ、特にボキャブラリー、空間感覚、問題解決能力においてより高得点を得たという。一方、計算能力や瞬発力などは若い頃に及ばなかった。

 また関連の研究によると、脳は身体と違って年齢と共に細胞が衰えることはなく、逆に中年になると脳細胞の代謝が速くなり、脳リン脂質の含有量が高くなるという。脳の働きを活性化させるこの物質の量のピークが50代~60代。従って、中高年はより知恵があり、問題解決能力に優れているのだ。

 

(翻訳編集・李YS)
関連記事
築200年の荒れ果てた家を購入し、5年かけて新しい命を吹き込んだ米国イリノイ州の夫婦は「それだけの価値があった […]
現代社会は、ストレスや様々な疾患に直面しており、多くの人々が健康への不安を抱えている状況にあります。しかし、私たちの身近な食材には、そんな不安を和らげる力を持つ意外なヒーローが存在します。それが「キャベツ」です。
SARS-CoV-2(新型コロナのウイルス名)のスパイクタンパク質が抗がん作用を妨げ、がんを促進する可能性があることが、最近発表されたブラウン大学による細胞研究のプレプリント(査読前原稿)で明らかになった。
台湾で最も歴史のある台南は、閩南(びんなん、福建省南部)系の古い建物や、和洋折衷の歴史建築などが多く残っていて […]
端午の節句に風に揺れる五色の鯉のぼりは、日本の風物詩の一つですが、その起源は古代中国の神話「鯉が龍門を飛ぶ(鯉の滝登り)」に由来します。この節句はもともと男の子の成長を祝う日とした伝統行事です。