高成長のインド経済、2015年までに中国を越す=米証券会社

【大紀元日本8月30日】インド経済の急速な成長が見込まれ、今後、中国経済の成長率を軽く越えるだろうという米証券会社の予測をブルームバーグが報道している。

米モルガン・スタンレーが8月に発行した『インドと中国:アジアの新たなタイガー 第3部』(India and China: New Tigers of Asia, Part III)と題する報告書の中で、インドは世界で最も急速に成長する経済として、2015年までに中国を追い越すと予想している。

2009年第3四半期までの10年間平均のインドのGDPの成長率は、7.1%で、中国の9.1%に接近している。インドのシン首相は、2010年度は8.5%の成長になる可能性があると今年3月に語っている。モルガン・スタンレーのエコノミスト、チェタン・アーヴァ(Chetan Ahva)氏 は、2011年から2015年の間にインドの成長率が9.5%に達する可能性がある、と 8月15日にシンガポールでのインタビューで指摘した。

インドのシン政権は、2017年までの5年間にわたり、1兆ドルを投資して、道路、港湾、発電所などのインフラを改善させる計画を発表しており、就労人口が増加し、給与が上昇することも、経済成長を促すとアーヴァ氏は語る。シン首相は、インドの遅れたインフラが経済成長を妨げていることを認識しており、「政府の力だけではインフラを向上することはできないため、民間企業に関与してもらう」と表明している。

また、労働市場を拡張するためには製造業に拍車をかけることが必要であり、労働力が集約する業界の成長を支えるために、労働法の改革も必要とアーヴァ氏は指摘した。

2020年までに、インドの就労者は1億3600万人増加すると予想されている。同時期の中国での就労者数の増加は2300万人に過ぎない。この数の人口の貯蓄を利用すれば、インドのインフラプロジェクトの資金源の助けとなるとアーヴァ氏は分析する。

この勢いで、インドは二桁代の成長を遂げるだろうという声もあるが、外部からの衝撃とグローバル経済の情勢が成長率を大きく左右する、とインドの政策方針決定者はコメントしている。

(編集・鶴田)
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