ボディガード需要が急増 貧富格差の拡大で

【大紀元日本9月29日】急速な経済発展を遂げている中国では、貧富の格差が拡大し、社会的対立も深刻化している。そんな中で、個人向けボディガードの需要が急増していると、19日付米紙ワシントン・ポストが伝えた。

同紙によると、いかにもそれとわかる米国のボディガードと違い、中国のボディガードは普段、運転手や助手、家政婦などを兼務することが多く、目立たない存在だという。特に女性のボディガードは、秘書として商談などに同席しても疑われないので人気が高いという。

中国では銃の個人使用が禁止されているため、武術の達人であるボディガードが、素手で攻撃者を制圧することができるという。

8年前にボディガード会社を立ち上げた者美傑社長は、会社創立時には同業の企業はほとんどなかったが、昨年年末に公表された公安部のデータによると、個人向けボディガードを派遣する企業は、すでに2767社にのぼる。者美傑社長はかつて、国家レベルの武術コーチや政府要人の警備を勤めていた。

中国の経済発展に伴い、貧富の差が拡大、社会的な矛盾や対立も深刻化している。多発する富裕層を狙った暴力事件や子供の誘拐事件が、個人向けボディガードの需要の急増につながったと、同記事は分析している。一方、中国政府は、急速に発展しているボディガード産業に対して管理を強化し始めているという。

同記事はさらに、犯罪の増加につれ、中国の富裕層は、目立つ行動や贅沢品を身に付けることを控えるようにしているという。ボディガードも目立たない存在が好まれ、中国のボディガードの今後の傾向だと業界関係者は語っている。

ボディガードを勤める常才さんは、正にこの需要にぴったりの小柄な女性だ。大学時代の専攻がパソコンだった常さんは、ボディガードの世界に憧れ、武術や格闘技の訓練を受けてボディガードに転身した。「男性2人を相手にしても平気で倒せるわ」と常さんは誇らしげに言う。常さんは今、中国や香港の有名人のボディガードを勤めている。

(翻訳編集・YJ)
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