欧中サミット記者会見、直前中止 中国側の要請で 独立系中国語メディアに警戒か

大紀元日本10月8日】ブリュッセルで開かれたアジア欧州会議(ASEM)で、10月6日午後に予定されていた欧中サミット会議の共同記者会見が、中国代表団の要請で直前になって中止された。

その直前、本紙を含む2社の独立系中国語メディアの記者が会見会場への入場を拒否される事件が発生した。国際ジャーナリスト連盟が欧州理事会に抗議した結果、2社の4人の記者は取材を許可されて入場できたが、その後、会見中止の知らせが突然伝えられた。中国代表団は、これらのメディアからの質問を警戒したためにキャンセルを要求した、と見られている。

「これまでは、欧州連合の首脳会議などの国際重要会議の取材を許可されてきた。今回のような事件は1回も発生したことはなかった」と、本紙のベルギー駐在記者Yang Lixing氏は話す。本紙と中国語衛星放送の新唐人テレビのEU駐在記者とも、欧州理事会から今回の記者会見の取材許可を取得していたが、会見直前に、会場入りが拒否された。

ニューヨークに本部を置き、中国当局の検閲を受けずに中国国内の実情を海外で報道する本紙は、設立当初から中国政府の度重なる圧力と妨害を受けてきた。

欧州理事会が記者の会場入りを禁止した理由について、「セキュリティ上の問題だ」と説明していた。

記者入場禁止の現場に居合わせたAP通信とロイターの記者らは、欧州連合でこのような出来事が起きたのはとても理解し難い、と欧州理事会のやり方に疑問を呈した。

それを受け、国際ジャーナリスト連盟のロルンサ・カンス会長は、直ちに欧州理事会に抗議を申し入れた。その後、会場入り禁止の決定が撤回され、記者らは会見会場に入ることができた。

しかしまもなく、記者会見の中止が発表され、欧州理事会は開催日程を変更すると説明した。

一方、「中国代表団が『非友好的な』中国語メディアの記者の質問を受付けないとして、同記者会見を中止した」との情報も出されている。

国際ジャーナリスト連盟のロルンサ・カンス会長は、「記者会見で、独裁政権は一部の独立メディアの参加を望んでいない。しかし、我々がその要求に応じたら、その代償はあまりにも大きい。欧州連合のメディア組織は独裁政権の指図を受けてはならない」と中国側の姿勢を非難した 。

(翻訳編集・叶子)
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