中国が8月に日本国債を大量売却 利益確定の目的か

【大紀元日本10月13日】財務相が8日に発表した8月国債収支によると、中国は8月に総額2兆182億円の日本国債を売却した。単月として過去最大規模で、1~7月の累計買越額(2兆3千億円)に匹敵した。売買内訳をみると、償還期間1年以内の短期国債は2兆285億円の売越しで、5年や10年などの中長期国債は103億円の買越しとなった。

8月に中国が大量に日本短期国債を売却したことについて、一部のアナリストは、8月に日本円は対ドルで大幅に上昇したため、利益確定の目的で日本国債を売ったのではとの考えを示している。今年1~6月まで、ドル/円の為替相場は1ドル=95円~90円台と比較的円安水準にあったが、6月末に90円台を割り込んでから、8月には1ドル=86円~84円台と急速に円高基調に転じた。

中国国家発展及び改革委員会の管理の下に置かれる「中国経済導報」は10日、中国が8月に日本国債を大量に売却したのは政治的な意図からではないと報じた。また、同紙は日本国債の保有は市場投資行為であって、日本国債保有量の大幅な増加または大幅な減少は正常な投資行為であると示した。

一方、8月末時点の中国の日本国債及び証券などの金融資産保有量は依然として2976億円で、2005年通年の保有量である2257億円よりも多いという。

市場関係者の間では、尖閣諸島をめぐる中日間の対立が緊張化した9月に、中国政府が日本国債に関してどのような行動に出たかに注目が集まっている。

(翻訳編集・張哲)
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