農地徴収に反対 村民と警察の大規模衝突 市長が殴打される=中国安徽省

【大紀元日本11月8日】中国安徽省池州市で先週、農地の強制徴収をめぐり、補償に不満を抱く千人余りの村民と政府との間で衝突事件が発生した。警察を引き入れて農民を圧制しようとする同市市長の態度に反発し、村民らが市長を取り囲んで殴打。乗用車を転覆させた。武装警官に保護される中、市長は現場から脱出。複数の村民の負傷が報告さ

衝突現場の村民たち(掲示板投稿写真)

れている。

現地村民の証言によると、10月30日、池州市梅龍鎮の役所は農民の家屋と畑の土地を徴収すると発表した。5村、2千世帯が対象。補償金は実質上、政府基準の3分の1。その上、11月1日までに、全世帯が自力で住居を探して転居することも通達された。

村民らは補償が不十分であるとして、家屋の移転に応じていなかった。

11月3日正午11時ごろ、方西屏・市長は200人以上の特殊警官、警備員、公安警察などを率いて村に現れた。村民に移転の合意を強要し、「おれが市長の座から降ろされても梅龍鎮を平らにしてみせる」と暴言をはいた。

同市長の態度に怒った千人余りの村民は、市長側と衝突し、市長の乗用車をへこませ、転倒させた。市長は特殊警官に保護されながら現場から逃げ出したが、一部の村民も衝突で負傷し、入院治療している。

衝突直後から、現地の主要交通道路はすべて封鎖され、インターネット接続も切断された。

翌日、現地政府は30人余りの臨時調査チームを村に派遣して、全世帯を訪れて村民の意見を収集している。この動きについて、本紙の取材に応じた村民は、「現地政府は抗議活動を防ごうとしているだけで、真に問題を解決しようとしているのではない」と語った。

ここ数日間、村民は依然として、村の道路で抗議活動を続けており、「われわれは農地で生計を立てているのに、これからどうやって食べていくのか」と訴えている。

中国各地では、強制退去に絡む住民の抗議事件が相次いでいる。10月下旬、広西チワン族自治区や雲南省でも、土地徴用を巡って住民が政府と衝突している。

(記者・駱亜、翻訳編集・叶子)
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