全世界華人コンテストの意義 今こそ神伝文化の復興を

【大紀元日本11月14日】「文化」という漢語の原義は、「人類を正しい方向へ導く」という能動的な意味をもつものであった。理解のために具体例を挙げるならば、法制化、機械化、緑化などのように、従来の劣った状態からより優れたものへ変革する意味の「~化」と同類語なのである。

ただし正統な文化とは、そのような表面的な価値観による変革ではなく、過ちを犯さぬよう人間の精神を根本から正し、徳を積ませ、人々を正道へ導くという崇高な教育的使命と膨大な宇宙のエネルギーを帯びて、先史時代から今日に残されたものに限られる。このような人為を超越した真の文化を、神伝文化と呼ぶ。

その意味において、カルチャーの訳語として漢字の「文化」を当てたのは適切ではなかっただろう。今日この一点を混同しているために、鼓膜が破れるようなけたたましい音を若者文化などと言って許容してしまっている。何でもありの文化は、本来、文化と呼ぶべきではない。

中国は、確かに日本人の想像を超えた複雑な環境である。そのため、時には激しい歴史を繰り返してきたが、そのような複雑な環境であるからこそ中国に大徳の士が生まれ、多くの聖人賢哲を輩出してきた。それらの人々により、中国伝統文化はその発祥の地である中国において、さまざまな歴史の風雪に耐えながらも20世紀初頭までは正常に継承され、皇帝から庶民に至るまで普く教化するという、文化本来の使命を果たしてきたのである。

ところが20世紀中盤以降、中国の大地に共産主義という西洋渡りの毒薬が散布され、中華五千年の伝統文化は悉く破壊されてしまった。

中国共産党が作った「党文化」という似て非なる偽文化は、当然ながら人々を正しく導くことはできず、人心をますます狂わせて凶暴にする作用しかない。凄まじい腐敗や暴動など、今日の中国の惨憺たる様相は、その文化破壊の結果に他ならないのである。

そのような中国の惨状に心を痛める人々がいた。海外に在住する心ある華人たちである。彼らは、中国国内のみならず全世界にばら撒かれた「党文化」の害毒を根本的に除去し、人類に良い作用をもたらす真の伝統文化を復興するため立ち上がった。

それが今年で4年目となる全世界華人コンテスト新唐人テレビ主催)である。中国古典舞踊、声楽、ピアノ、バイオリン、中国料理、漢服デザイン、中国武術、油彩画、写真撮影の9部門でおこなわれるこのコンテストは、いずれの分野においても、最高度の技量とともに崇高な神伝文化の内涵(内包)が要求される。

これら正統な真の文化の前に、醜悪な偽文化は瞬時にして粉砕されるしかない。 

(牧)