日中合弁会社で大規模スト 警察が鎮圧=深セン市

【大紀元日本11月15日】三洋電機と中国大手企業の合弁会社である深セン三洋華強激光電子有限会社の工場で11月9日から、工場の移転による従業員の退職問題を巡って、女性従業員約千人がストライキを行なった。12日午後、警察はとなりの広州市で開催中のアジア競技大会の安全保証を理由に、工場に進入しストライキを鎮圧した。数人の従業員が逮捕され、一部の参加者はすでに退職した。

同社は深セン市のランク100位以内の大手企業であり、最近、受注の減少を理由に、今回ストライキが起きた大浪工場を梅林工場と合併し、梅林に移転することになった。従業員は工場と一緒に移転先に移ることもできるが、工場と一緒に移らない従業員に対して、自動的に退職するとみなし、補償を全く提供しない。これを不服とし、9日午後から、小規模なストを始め

抗議する従業員に対し暴力をふるう警察(工場従業員撮影)

工場側に修正案を求めた。退職に当たっての補償のほか、基本給の低さと長時間の残業などの労働条件の改善も求めた。しかし工場側に取り合ってもらえなかったため千人以上の従業員が翌早朝に工場区から出て道路を塞ぎ不満を表すに至ったという。

同工場従業員は、大浪工場が労働契約期限であるにもかかわらず一方的に工場移転を決定したと話す。さらに、会社は労働訴訟を防ぐために、所属している全従業員の労働契約を集めて保管していると訴えた。

大浪工場は3000人以上が従事するマルチメディア製品の生産工場だ。従業員は多くが女性である。女性の基本給は、男性の3分の2、あるいは半分の給与しか支給されず、食事や宿泊条件の差も大きい。このため今回ストに参加したのは殆どが女性従業員であったという。残業時間が長く、最盛期は月に1度しか休暇をとることができないという。また、受注が少ない時は残業手当が支給されないなど生活維持が難しい状況である。これらの労働条件も今回のストライキの原因の一つ。

従業員はストライキの情報を国内外のメディアに発信したが、国内メディアに取り上げられることはなかった。ネット上の掲示板で貼りつけられた情報も削除された。

12日午後、警察が工場に進入した。数人の従業員を逮捕し、従業員に仕事復帰を強制した。

(記者・方暁/翻訳編集・坂本)

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