<上海マンション火災> 夫婦抱き合って死亡した「東京の橘さん」

【大紀元日本11月19日】53人の死者を出した15日の上海高層マンション火災に、多くの人々が悲しむ。地元紙で紹介された死に直面した人々のストーリーの中で、日本人男性の橘幸弘さんが妻の王芳さんと抱き合っている遺体が発見されたと伝えられている。

「新聞晨報」の報道によると、火災の中、台所で抱き合って倒れていた夫婦の遺体が発見された。葬儀場に搬送されたが、遺体を引き離すのがとても難しかったと消防士が話した。男性は、日本人の橘幸弘さんで、女性は妻の中国人王芳さん(38)だった。

王芳さんの親友で、学生時代の同級生だった童さんの話によると、15日午後2時半頃、王さんから「火事なの。急いで通報して」という電話が入った。5分後にかけ直したところ、王さんは「私たち本当にお別れね」と話したという。

童さんは、きっと助かるだろうと信じながら火災現場に駆けつけたが、時間が過ぎるにつれ、希望が消えていった。現場から、王さんと日本人の夫の遺体が発見され、王さんの父親とお手伝いさんも死亡した。

夫は橘幸弘さん。王さんは東京留学中、橘さんと知り合い結婚したという。とても仲の良い夫婦で、橘幸弘さんはかつて、妻がいなくなったら自分も生きていられないと話したことがあるという。

二人は2カ月前から上海で暮らしていた。火災当日は王さんの父親の誕生日だったため、夫婦はマンションを訪れ、お祝いパーティの準備をしているところだった。

共同通信の報道によると、男性の知人が17日共同通信に、中国紙で報じられた橘幸弘さんについて、「東京都の橘幸弘さんで、年齢は67歳」と明らかにしたという。上海の日本大使館や上海の警察当局が確認作業を進めている最中という。

橘さん夫婦と同様の遭遇をした家庭はほかにも多く伝えられている。火災の原因は、有毒ガスを発する断熱材の使用や溶接資格のない出稼ぎ労働者を孫請けしたなどずさんな工程管理だった。「完全に避けられるはずの事故だった」と発表された原因究明の結果に、失われた命は安らかに眠ることができるのか。

(編集・趙莫迦)
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