記者が暴力を受け脳死 立退き事件報道が原因か=中国新彊

【大紀元日本12月23日】新疆自治区の主要紙「北疆晨報」のベテラン記者・孫虹杰氏が18日、複数の暴漢に暴力をふるわれて脳死状態となったとの情報が中国国内で報道された。孫氏は世論監視の記事をメインに報道したことで、「悪事暴露記者」として名が知られていた。孫氏の同僚は、今回の事件は少し前に報道した立退き事件に関する報復であると見ている。

孫氏の同僚・袁因さんがブログで明かした情報によると、屯奎市駐在の孫氏は18日深夜1時頃、路上で4、5人の暴漢に建築現場まで連れて行かれ、頭部を集中的に強く殴られた。孫氏はその後、病院で検査を受けたあと意識不明に陥り、翌朝手術が行われたが、病院側は脳死と宣告した。

大衆紙・新京報の陳傑記者がツイッターで発した情報によると、孫氏はすでに死亡したという。

地元メディア関係者らは、今回の事件は孫氏が報道した立退き事件による報復であると推測している。少し前に孫記者は、屯奎市の烏蘇鎮政府が、政府関係者の家族住宅を建築するために、地元のある乳業製造企業のビルを強制的に立ち退かせたことを報道した。

一方、国営・新華社通信では、屯奎市公安局は同事件を一般の刑事案件と見ており、孫氏が人の恨みを買ったから相手に暴力をふるわされたと報道している。

同事件はメディア同業やネットユーザーから高い関心を集めている。報道の真実を追究したことから、記者が暴力にふるわれたり、公安警察により指名手配されたりなどの事件は、今年中国国内で頻繁に報道されている。ネットで広まっている言い方によれば、中国の記者はもっとも危険な職業の一つである。

今回の記者の不審傷害事件に、「国境なき記者団」は中国及び地元政府に対して、事件調査を透明化し傷害の動機などを早急に原因究明するよう呼びかけた。

(翻訳編集・豊山)
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