人民解放軍の主要ポストが刷新 軍の影響力、強化へ=中国

【大紀元日本1月24日】中国人民解放軍の4大総本部である総参謀部、総政治部、総装備部、総後勤部で、このほど大規模な人事異動が行われた。来年開催される中国共産党第18回党大会への布石と見られ、今後中央政府における軍部の影響力が一段と高まると予想される。

中国政府の報道によると、劉少奇元国家主席の息子、劉源氏が中国人民解放軍の総後勤部政治委員に就任したことが分かった。劉氏はこれまで人民解放軍の最高学術機関である軍事科学院の政治委員を務めていた。

総後勤部は人民解放軍の後方勤務(兵站)部門を一元管理する重要機関。横滑りとなる今回の人事異動は、来年の党大会で同氏が中央軍事委員会入りするための布石と見られている。

劉氏の父親である劉少奇氏は、毛沢東の大躍進政策を批判したため、文化大革命期に、当時国家主席の座についていたにもかかわらず失脚し、非業の死を遂げた人物だった。

劉氏は習近平・副主席と懇意にあるとも言われている。

ほかにも、総後勤部の副政治委員に蘭州軍区副政治委員の劉暁榕氏、総参謀部副総参謀長に第二砲兵部隊の参謀長だった魏鳳和氏、総政治部主任補佐に武装警察部隊の政治部主任魏亮氏、総装備部副部長に中国科学院院士の劉国治氏がそれぞれ指名された。

BBCの報道では、「今後、中国の外交に対する軍の影響力が一層高まる」と分析している。

(翻訳編集:高遠)
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