白血病児童、毎年2万人増  医療費払えず死を待つのみ 指摘される環境要因

【大紀元日本2月1日】中国当局が発表した疫学統計によると、現在中国では少なくとも400万人の白血病患者がおり、その数は毎年約4万人ずつ増加している。その半数の2万人が児童だという。

最近5年の統計によると、雲南第一人民病院では毎年新たに20人から30人の児童が白血病と診断されるという。同省昆明市児童病院では、毎年、白血病や悪性腫瘍の治療のために収容される児童は100人を超えており、現在も同病院の血液科病棟では10人以上の白血病児童が治療を受けている。雲南ネットが伝えた。

児童の急性リンパ性白血病は、悪性度により低、中、高のレベルに分けられる。低・中の悪性とされる患者は、2年から2年半の治療で8万から10万元(100万~120万円)の費用が必要となる。悪性度が高く骨髄移植が必要とされる場合、費用は30万元(約370万円)を超える。雲南省では白血病と診断された児童の大多数は、家族が巨額な治療費を払えないため、治療は放棄され、ただ死を待っている。

10年余り白血病児童と向き合ってきた同省第一人民病院小児科の馬燕・医師は、白血病の発病率が増加傾向にあると実感している。

環境要素が誘因か

児童の白血病発病率が増加したのはなぜか。多くの臨床経験および関連研究を通して、馬医師は、環境要因を白血病を誘因する重要な項目として挙げている。

具体的には、現在病院で化学療法を受けているある児童は、家の塗装に使われたペンキの刺激が発病要因である可能性が極めて高いと指摘。児童が新築家屋に移り住んで1カ月後に白血病と診断された。また、4歳の白血病児童は、母親が妊娠期間中と育児期間中にヘアサロンに勤めていたため、長期間ヘアスプレーと接触していたことが発病の原因とみられている。

中国の家屋の内装材料にベンゼンなどの発がん性物質が含まれていることは、これまで指摘されてきた。北京児童病院の統計によると、都市部の白血病児童の住居のうち、9割以上が発病前の半年内に内装作業を行っていたことが判明している。

(翻訳編集・坂本)
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