物乞いの子ども救出 中国社会学者、ミニブログ開設 誘拐児童の発見へ

中国当局の統計データによると、全国で物乞いをする未成年者は100~150万人に達する。そのかなりの割合は誘拐されて障害児にされた子どもである。最近、ある社会学者がこのような子どもを救出するため、大手ポータルサイト「新浪網」でミニブログを開設した。読者に対して、街角の物乞い未成年者の写真を撮影して同ミニブログに公開するよう呼びかけている。

 中国社会科学院農村発展研究所の于建嶸・教授が1月26日に開設したこのミニブログは、読者の関心を呼んでいる。1週間も経たないうちに、街頭で撮影された物乞い未成年者の写真224人分が集まった。于教授は、すでに二人の親がブログから行方不明になったわが子の写真を発見したとの書き込みをしてきた、と国内メディアに明らかにした。そのうちの一人の子供は両足が不自由な障害児になっていたという。また、福建省龍岩市の公安当局も、公開された写真から捜査の情報を得ており、即座に立案調査するとの書き込みを行ったという。

 于教授は物乞い未成年者のデータバンクを設立しようと検討しており、支援者からの情報提供を呼びかけている。

 ほかの支援者からの証言によると、街頭で物乞いをする未成年者には、誘拐された人や、貧困家庭から借り出された人、親に遺棄された人も含まれている。一部の誘拐犯は人々の同情心を集めるため、健常児を故意に傷つけて身体障害をもたらした上で物乞いをさせている。

 北京市の民間団体「国境無き愛」の責任者・孔令輝さんは、未成年者が誘拐された上障害児にされて物乞いを強いられているのは大きな社会問題であると指摘し、「このような物乞い未成年者に安易に金を渡さないでほしい。せっかくの善意が犯罪を支持してしまうことになるからだ」と語った。

 法律専門家の浦志強氏は、「街頭で物乞いをする未成年者を、現地政府は保護して、生活と教育の環境を提供すべきだ」と指摘し、問題の解決に政府の介入が不可欠だと指摘した。

 

(翻訳編集・叶子)

 

 

 

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