<中国人の本音> 日本の対中ODA削減に、「GDP粉飾の結果」

中国の国内総生産(GDP)が世界2位になったことを受け、前原外務大臣は3月2日、対中ODAの削減を決めた。中国政府の報道官は「意外ではない」と冷静に受け止めながらも、削減の理由について「もっと詳細な理由があるはずだが」と不満を口にした。

 北京紙・新京報に掲載された記事は「GDPが日本を超えたことを言い訳にした」と削減決定を批判し、外交学院日本問題専門家の周永生教授のコメントを紹介した。同教授は、「ODAが形を変えた戦後賠償だと思っている人が多いが、両者を同一視してはいけない。両国政府はこれまで、そのような見方を示したことはない」と強調し、「日本の援助は中国の経済発展に多大な貢献をしてきた。中国政府も正式な文面で幾度となく、感謝の気持ちを示している」と述べた。

 この記事が大手ポータルサイト網易に掲載されると、3000を超えるコメントが寄せられた。なかに戦後賠償を持ち出して対中ODAの削減を批判する感情的なコメントもあったが、「援助の事実を知らない」や「GDP粉飾の結果」との声が少なくない。

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