<東日本大地震>原発危機 固唾を飲む世界

【大紀元日本3月19日】12日の東日本大地震がひきおこした4基の原発事故。福島原発の今後の行方に世界が固唾を飲んで見守っている。

ドイツ、原発7基を一時停止

ドイツのメルケル首相は、3月12日、国内すべての原発を点検すると発表。「原発の運転延長政策」の凍結に踏み込み、3月15日、国内17基の原発のうち1980年以前に稼動を始めた最も古い原発7基の最低3カ月間の一時運転停止を決定。

さらに17日、「安全第一」の決定を擁護する演説を行った。

しかし、野党「緑の党」による、 「原発の運転延長政策」撤廃要請には、「段階的な措置が必要。すぐに原発を閉鎖して、国外から核燃料によるエネルギーを輸入するようでは意味がない」と一蹴した。

演説の中で、日本と団結して支援したいと表明し、「できることは何でもやり続ける」と語り、この大惨事のために、恐れ、驚愕、同情、悲しみに満ちているドイツ国民の心情を伝えた。

同じく17日、同首相は在ドイツ日本大使館を訪れ、犠牲者への慰問を表し、「日本のみなさんに力が与えられるよう祈ります。ドイツの支援を約束します」と記帳している。 

その他の欧州各国の反応

欧州委員会のエネルギー担当委員 ギュンター・エッティンガー氏は、17日、福島原発が「実質上、収拾のつかない状態」になっていることを危惧。14カ国、143基の原発の危機管理、耐震強度、冷却機能などの点検をはかる。非核のオーストリアでは、耐震性を調べる「ストレステスト」をEU各国に提案する予定。

ドイツ以外の欧州各国も自国の原発設備の見直しをはかっており、英国政府は、政府の主任科学者であるジョン・ベディントン教授に、今回の事故が英国内の原発のありかたにどう影響を及ぼすかについての報告書作成を依頼した。

また、スイスでも、ロイタルド・エネルギー相によると、「安全性を再確認するまで、原発の改修、設計計画を凍結する」方針を固めている。

(編集・鶴田)
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