日本への義援金 「今すぐ届けてほしい」 段階的に送る赤十字社に批判の声=台湾

【大紀元日本4月16日】東日本大地震発生後、台湾赤十字社に集まった義援金はすでに18億台湾ドル(約51億円)を超えていた。しかし、6日に台湾赤十字社から日本に送られた義援金は4億3000万台湾ドル(約12億3000万円)と報じられている。「残りの義援金はどうなっているのか」と怒る台湾の民衆は赤十字社に対して、全ての義援金を直ちに日本に送ることを求め、Facebook上で署名運動を始めた。

1日で2万人も賛同した署名活動に、「今すぐ届けてほしいから募金したのに」「被災地は今困っている。皆の気持ちを無駄にしないで」「詐欺じゃないのか?」といったコメントが寄せられている。

瞬く間に広がる批判に対して、台湾赤十字社は、被災地の再建計画を審査した上で、義援金を段階的に送るのは従来通りの手続きだと主張し、このやり方が最も責任が果たせると強調した。ネットユーザーの批判について、同社の陳長文会長が「台湾の教育の問題だ」と発言し、それにより、ネット上の書き込みが再燃し、陳会長の傲慢な態度が非難の的となった。

ネットユーザーの怒りを鎮めるかのように、同社副秘書の謝昭隆氏は11日、台湾立法院に同件を報告した際に、残りの義援金に加えて、5月10日の募金締め切り日までに集まった義援金を一括で日本に送付する可能性も排除しないと話した。

英BBC(中国語版)によると、2004年スマトラ島沖地震と2008年中国の四川大地震で台湾赤十字社に集まったそれぞれ数十億台湾ドルの義援金も今回同様数回に分けて送っている。実際、両方への送付はまだ終了していないという。人々の温かい気持ちが詰まっている義援金。その運用の透明性が求められている。

(翻訳編集・余靜)
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