中国のエイズ死者、2010年7743人 増える傾向

【大紀元日本4月22日】HIV感染者が増加傾向にある中国では、昨年7743人がエイズで死亡し、2009年の死者数より1000人増えたという。中国衛生部の統計によると、昨年末までに累積6万8千もの人がエイズで亡くなっている。

また、昨年、中国では4.4万人がHIVウイルスに感染したという。中国政府の統計では中国国内で74万人がHIVに感染している。その内、発症した人は14万人に上ったという。一方、中国の感染者数と発症者数とも政府が公表した人数をはるかに超えているとの見方もある。

中国国内の報道によると、衛生部疾病予防制御局副局長の郝陽氏は、中国のエイズによる死者の増加は河南省の農民たちの売血が盛んだった90年代に遡ると指摘したという。当時政府は血漿買収を推し進め、貧困の農民たちが生活のためにやむを得ず売血した。採血の際、血液検査が行われることはなく、不衛生な設備で、ずさんな採血方法が採られたため、農民の間でエイズの感染が急速に広まった。一方、集められた血漿は製薬会社に売られ、感染は全国に広まることとなった。

「血漿経済」と呼ばれた政策は当時河南省政府が主導したもので、90年代半ばに入ってエイズ感染問題が発生した時に、注意を呼び掛ける人権活動家及び医療関係者が不当に当局に弾圧された。

2004年河南省の統計ではHIV感染者は3万人を超えていたが、民間の統計ではすでに数十万人に上ったと言われている。また、2008年から、中国で最も多くの死者を出している伝染病がエイズとなった。同年の死者は5389人で、前年度比2000人増えた。さらに、2009年と2010年の死者数はそれぞれ前年度比1000人超増えている。

一方、中国のエイズ感染支援の第一人者・高耀潔医師は河南省の数百カ所を実際に訪れて調査した報告の中で、真実の数値が多く記録されている。高医師はHIVウイルス感染者は中国で1千万人いるとの見方を示している。

(翻訳編集・余靜)
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