中国バレーボール女子、毛沢東作品暗記で、ロンドン五輪制覇を狙う

【大紀元日本5月9日】来年7月にロンドンで開催されるオリンピックに向けて、中国バレーボール女子チームの新しい戦略が打ち出された。毛沢東の作品「長征」を暗記することだ。この戦略の発表は中国の世論を騒がせた。民衆の間では、「55年前に毛沢東が権力回復のために起こした文化大革命時代への逆戻り」との指摘や、「中国共産党高層内部の政治闘争の現れ」などの見方が出ている。

中国大衆紙・華西都市報によると、中国バレーボール協会は4月26日~5月1日の1週間、福建省にある漳州訓練館で選手たちに毛沢東の漢詩作品「長征」を集中的に学習朗読させた。同作品は、1934年から2年かけて行われた中国共産党軍の大移動を謳歌している。当時国民党軍に包囲された共産党軍が江西省瑞金の根拠地を放棄、陝西省延安まで1万2500キロを行軍した。この「遠征」精神でロンドンオリンピックに備えることが狙いだ、と中国バレーボール協会は説明した。

しかし、大陸の独立評論家・佇鳥氏は華西都市報のインタビューに対して、「『長征』は毛沢東が当時国民党に敗走して北へ逃げた時に作った内容で、選手たちがその本当の背景を知ったらどう戦うのだろうか?女子バレーボールチームはずっと敗走しても大丈夫だ、大陸に逃げ帰ればいいのだとでもいうのか?こんなものでメダルを勝ち取れるわけがない」と皮肉った。

▶ 続きを読む
関連記事
「孔子学院?新華社?こんなものはもう退屈だろう。中国が本当に世界的なソフトパワー拡大には、モバイルゲームに焦点を当てるべきだ」中国国内メディアは最近、100億米ドル規模に達している中国ゲームの影響力の高まりに自信を見せている。当局は、ゲームコンテンツを通じて中国文化の浸透工作や、親共産主義人物の人気獲得を促進したりしている。
日本料理の「五味五色」が生む健康の秘密。陰陽五行に基づく養生観が、日本人の長寿とバランスの取れた食文化を支えています。
2023年5月25日に掲載した記事を再掲載 若者を中心に検挙者数が急増する「大麻」(マリファナ)。近日、カナダ […]
中国共産党が7月に反スパイ法を改正し、邦人の拘束が相次ぐなか、外務省が発表する渡航危険レベルは「ゼロ」のままだ。外交関係者は邦人の安全をどのように見ているのか。長年中国に携わってきたベテランの元外交官から話を伺った。
日中戦争の勝利は中華民国の歴史的功績であるが、これは連合国の支援を受けた辛勝であった。中華民国は単独で日本に勝利したのではなく、第二次世界大戦における連合国の一員として戦ったのである。このため、ソ連は中国で大きな利益を得、中共を支援して成長させた。これが1949年の中共建国の基礎となった。