死刑判決の露店店主に支援の動き 政府メディアも容認 深刻化する社会対立への配慮か

【大紀元日本5月18日】2009年5月に遼寧省瀋陽市で、無許可露店の乱暴な取り締まりのため、「城管」と呼ばれる都市管理の保安要員が店主と衝突し、2人死亡、1人重傷という事件があった。店主は一審、二審とも死刑判決を言い渡された。しかし、中国では城管の暴力がたびたび問題となっており、市民からの反感が強かった。9日の二審判決後、店主の行為は正当防衛だと主張し、最高裁に嘆願書を送るなど、死刑判決の見直しを求める動きが広まっている。人民日報など政府系メディアも詳しく事件を取り上げており、官民対立が深まる一方の社会背景に配慮を見せている。

死刑判決を言い渡されたのは同市在住の夏俊峰さん。裁判所は夏さんの殺害手段が残忍で、情状酌量の余地がないとして、死刑を言い渡した。一方、被告側は管理事務所に連れて行かれたとき、二人の城管から暴力を受け、自己防衛のために殺傷したと反論し、無罪を主張した。

米VOAによると、二審判決が出た当日、市民運動活動家らはインターネットで夏さんと家族を支援するための募金活動を呼びかけ、わずか2日間で全国から18万元が集まったという。

▶ 続きを読む
関連記事
「孔子学院?新華社?こんなものはもう退屈だろう。中国が本当に世界的なソフトパワー拡大には、モバイルゲームに焦点を当てるべきだ」中国国内メディアは最近、100億米ドル規模に達している中国ゲームの影響力の高まりに自信を見せている。当局は、ゲームコンテンツを通じて中国文化の浸透工作や、親共産主義人物の人気獲得を促進したりしている。
日本料理の「五味五色」が生む健康の秘密。陰陽五行に基づく養生観が、日本人の長寿とバランスの取れた食文化を支えています。
2023年5月25日に掲載した記事を再掲載 若者を中心に検挙者数が急増する「大麻」(マリファナ)。近日、カナダ […]
中国共産党が7月に反スパイ法を改正し、邦人の拘束が相次ぐなか、外務省が発表する渡航危険レベルは「ゼロ」のままだ。外交関係者は邦人の安全をどのように見ているのか。長年中国に携わってきたベテランの元外交官から話を伺った。
日中戦争の勝利は中華民国の歴史的功績であるが、これは連合国の支援を受けた辛勝であった。中華民国は単独で日本に勝利したのではなく、第二次世界大戦における連合国の一員として戦ったのである。このため、ソ連は中国で大きな利益を得、中共を支援して成長させた。これが1949年の中共建国の基礎となった。