パキスタン首相訪中 中パ「称賛合戦」 南アジアに「中パ」対「米印」構図か
【大紀元日本5月21日】米国がパキスタン政府への通告なしにビンラディン容疑者の殺害作戦に踏み切ったことで、中国とパキスタンの急接近を促したようだ。パキスタンのギラニ首相は17日から4日間の日程で、中国を訪問した。米国との関係がきしむ中、ギラニ首相は中国を「もっとも信頼できる友人だ」と強調し、それに答えるかのように、中国の温家宝首相は「テロとの戦いに重要な貢献を果たした」とパキスタンの貢献を称え、「称賛合戦」の中で両国の蜜月関係をアメリカにアピールした。南アジアで中パと米印が対立する構図が浮かび上がっている。
米に見せつける「友情確認」
「国際社会の風雲がどんなに変幻しても、中国とパキスタンは永遠に良い隣人で、良い友人、良いパートナーで、良い兄弟である」。18日、温家宝首相は北京を訪れているギラニ首相にこのように約束した。さらに、「パキスタンの独立と主権、それに領土の保全は尊重されなければならない」と述べ、アメリカ軍の軍事作戦に反発を強めるパキスタンの立場に理解を示した。
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チョゴリザ山(Chogolisa)は中国とパキスタンの国境線です。海抜8611メートルあり、「K2」とも呼ばれ、世界で2番目に高い山です。山頂はピラミッドの形をしており、平均の斜度は45度と、非常に険しいです。
パキスタン南西部バルチスタン州に位置する港湾都市グワダルではこのほど、市民が中国当局の巨大経済圏構想「一帯一路」に抗議するためデモ活動を行ったことが報じられた。中国外務省の趙立堅氏は「フェイクニュースだ」と反論。
2017年、国境検問所で発生した激しい衝突により13人が死亡、80人が負傷する事態となった。この出来事により、現在は追放されたアフガニスタン政府とパキスタン政府との間で深刻な対立が起きた。
それ以来アフガニスタン政府は、この境界線が歴史的な伝統に反しており、法的にも違法であるため抗議を続けてきた