長江水位の低下で海水侵入 上海、水不足が迫る

【大紀元日本5月26日】干ばつの天候と三峡ダム貯水の影響で、中下流で記録的な低水位が続いている長江はまた新たな問題が迫っている。高潮による海水の侵入で、長江の水を水源とする上海の一部の地域では水不足が忍び寄っている。

25日付の上海紙・東方早報によると、4月19日~29日、この季節では稀な長期間におよぶ高潮が観測された。今月19日に再び襲来した高潮は、水量が通常の半分にも届かない長江を直撃し、海からの水が長江に侵入。上海市の北部に原水を提供する陳行ダムの取水口付近では1リットルあたり1058ミリグラムの塩化物が検出され、貯水停止を迫られた。

同ダム満杯時の貯水量は管轄区域の7日間分となるが、19日からの高潮は9日~10日間つづくとみられ、現在、同ダムは市内の宝鋼ダムや青草沙ダムから水の供給を受けている。

上海市当局は、長江中下流の水位低下が続くと、来月の高潮時に同様な海水侵入が発生するとして、夏の水需要ピーク時と重なり、一部の地区では水不足が予想されるとの見方を示した。市内中心部に水道水を提供する水道局も、夏の水不足を予測している。

一方、三峡ダム建設前から、水利や環境保護の専門家は、ダム建設により長江に運ばれデルタ地区に堆積する泥などの量が減少するため、海水が侵入しやすくなる、とたびたび警告していたという。

(翻訳編集・張凛音)
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