<気になるネット中国語> 恐ろしき「双規」

【大紀元日本6月18日】湖北省利川市の汚職取締機関の幹部であった冉建新氏が、警察当局の取調べ中に急死する事件がきっかけで、今月7日から10日にかけて現地市民による大規模な抗議活動が行われた。冉氏が逮捕された「汚職の証拠」は、昨年11月に地元の紀律検察機関によって行われた「双規」で得たという。

「双規」とは、規定の時間と規定の場所を意味する。中国共産党の紀律検察機関の「決めた時間と場所」で、疑いのある「中国共産党員」が「汚職関連」の取り調べを受けることは「被双規」、つまり「双規される」という。

この言葉が生まれたのは1990年12月で、はびこりはじめた共産党幹部の「腐敗」に対して、当局が『行政監察条例』を発表し、「双規」を法的に確立させた。近年腐敗が深刻になるにつれ、この言葉も見ない日がないほどの「流行語」となった。

「双規」の「規定の時間」は時々、長い間紀律検察の人に監視されることを意味し、「規定の場所」は時々、地元を遠く離れた辺ぴな所に連行されることを意味する。

「腐敗」の概念もあいまいで、紀律検察機関がクロと思えば「双規」を実施することが可能。

冉建新氏の案件では、冉氏自身が地元の汚職取締の幹部であり、紀律検察機関の李偉書記と対立があったという。李書記は冉氏に「痛い目に遭わせる」と公言していたことから、その「痛い目」とは「双規」だったようだ。

「双規」という特殊な取り調べは、腐敗幹部を震え上がらせるという本来の効用を備えている一方、腐敗幹部の手中に入れば、正義の士を弾圧する恐ろしき武器にも化けかねない。

(張凛音)
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