中国、ヒト幹細胞をヤギに注入 

【大紀元日本7月26日】最先端の再生医療研究である、ヒト幹細胞を用いた実験は、欧米および日本では一般的にマウスやサルなどが用いられるが、中国ではヤギを利用していることが24日、明らかになった。英紙メトロ・オンライン版が報じた。

中国国営新華社通信の報道を引用したその記事によると、中国の科学者はヤギの胚にヒト幹細胞を注射し、人間のDNA構造と類似した血液および内臓を持つヤギ39匹を誕生させ、実験用の農場で育てているという。外見上、そのヤギは一般的なヤギと変わらない。

上海交通大学医学院の黄淑幀教授ら研究チームは、5年かけて、人間のへその緒から抽出したヒト幹細胞をヤギの胚に移植することに成功した。教授は「最終的な目的は、ヒト幹細胞を利用して人間の遺伝性疾患の治療をすることだ」と話している。

新薬テストの方法には、人間の細胞の特徴を持つ動物が使われる。米経済紙インターナショナルビジネスタイムスによると、最近では米国内でも、血液凝固障害の原因究明のため、その障害をもつヒト遺伝子がヤギに注入された。

ヒト肝細胞を用いた研究には、しばしば倫理上の問題で議論が起こる。日本でも昨年4月、金沢大学が、厚生労働省の承認を得ずにヒト幹細胞を用いた研究を行っていたことが発覚、厚生省の指摘後、研究を一時中止させた。英国医療科学院のマーティン・ボブロー教授は英国政府に対し、人間と動物の身体に関する研究に規制を定めるよう訴えている。

(翻訳編集・佐渡 道世)
関連記事
香港では「国家安全法」を導入したことで、国際金融センターとしての地位は急速に他の都市に取って代わられつつある。一方、1980年代に「アジアの金融センター」の名声を得た日本は、現在の状況を「アジアの金融センター」の地位を取り戻す好機と捉えている。
メディアのスクープ話が世の中を動かす。特に最近は「文春砲」など週刊誌メディアの元気が良い。同時に報道のありかたが問われている。国が国民の幸福を奪うことがあったら、ある程度、国家権力の作ったルールを逸脱する「反社会性」を持ち、戦わなければいけない時がある。記者は反社会的な面を持つ職業で、メディアは反社会性を持つ企業なのである。
米空母、台湾防衛態勢に 1月29日、沖縄周辺海域で日米共同訓練が挙行された。日本からはヘリコプター空母いせが参 […]
上川陽子外務大臣は、パナマ在留邦人及び進出日系企業関係者と昼食会を実施した。日・パナマ間の経済分野における協力の可能性や課題、教育などについて、意見交換を行った。
2月23日午後、上川陽子外務大臣はパナマ運河視察を行った。日本が主要利用国であるパナマ運河の安全かつ安定的な利用環境確保に向けた連携を維持すると表明