「温家宝は親しみやすいが、政権内部で孤立」=国際英字紙

【大紀元日本8月11日】国際英字紙インターナショナル・ヘラルド・トリビューンは8日の紙面トップで、温家宝首相が中国最高指導部で孤立していると報じ、「同首相が公に約束した事項の多くは政府レベルで実現していない」と指摘した。

7.23高速鉄道事故発生後、温首相は5日後の28日、事故現場で「開かれた透明度の高い」政府調査を行うと約束した。しかし、その翌日、メディアによる鉄道機関の不正と幹部汚職の報道は禁止され、ミニブログでの関連情報の発信も規制された。

2008年、四川省大地震の際には多くの校舎が倒壊し、学生が大量に死亡した。被災地を訪れた同首相は当時、校舎の不良建築問題を徹底的に調べると公に発言した。しかし、その後、いかなる調査も行われておらず、調査を要求し続ける支援者は相次ぎ身柄を拘束された。

同報道は、中国の著名法律学者である賀衛方氏のコメントを引用し、なぜこれらの約束が実現しないのか問いかける人が増えつつあることを伝えている。

「温家宝首相は最高指導部のNo.3としてほぼ10年間在位しており、引退間際である。同首相は中国の政治体制と歩調を合わせようと努力しているように見えるが、体制側は、その親近感のあるイメージを利用しながらも、彼の主張は聞き入れていない」とも報じた。

さらに、意識形態において、同首相は中央政治局の9人の常務委員の中で孤立しているとし、「温の観点は党内で公の批判を受けたり、無視されたりしてきた」と指摘。

同報道によると、中国政府メディアの匿名幹部の証言として、保守派が主導する国営ラジオ局は昨年、温首相をハイリスクの人物とし、番組現場で聴衆と対話したいという首相の提案を受け入れなかったという。

(翻訳編集・叶子)
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