故宮の文化財がまたも破損 「保護意識が薄い」

【大紀元日本8月16日】北京の故宮博物院では、先月4日に宋代の国宝の皿「青釉葵瓣口盤」を人的ミスにより破損したのに続き、新たにまた重要な文化財の破損事故が起きた。博物院は文化財を壊しても責任を取る制度がないため、取り扱い方法など文化財に対する保護意識が薄いと批判されている。

国内情報サイト「財新ネット」9日の報道によると、故宮の内部関係者の証言として、文化財保護科技部は、文化財「清代の宮廷コレクション木製屏風」を修復中に誤って水に漬けて絵を破損させた、と伝えた。事故発生後、同部は1週間経っても博物院に通報しなかった。

先月の「青釉葵瓣口盤」の破損事故は、マイクロブログ「微博(ウェイボ)」で関係者により暴露されてから初めて博物院に通報されたが、同院は未だに上級部門への非常事態通報システムを整えていないようだ。

「故宮側は文化財の破損を隠蔽しているのではなく、身内の利益関係を隠蔽している」と内部関係者が指摘した。「今まで、多くの破損事故が発生した。直接の責任者は処罰されるはずが、あろうことか昇進したケースもある。また、文化財保護科技部の主任・宋紀蓉氏のような文化財管理の経験と専門知識がない人物がリーダーになる例も少なくない」と同関係者は述べた。

「破損事故が起こっても、責任を取る人間がいない。文化財の保護意識が欠如している」と有識者の間では嘆きの声が上がっている。

 (編集翻訳・王知理)
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