次期最高指導者の人選、胡総書記が譲歩=ウィキリークス

【大紀元日本9月14日】ウィキリークスが公表した米国の外交公電は、シンガポールのリー・クアンユー元首相の証言として、中国共産党政権の次期最高指導者の選定や、台湾主権問題に対する胡錦濤総書記の対応について、極秘内部情報を明らかにした。

それによると、現職の胡錦濤・総書記は自分の後継者を李克強・副首相に決めたいが、最高指導部の他の勢力が習近平・副総書記を後押しするため、譲歩するしかなかった。

「胡氏は自分なりの計画があったが、党内のほかの幹部が習近平氏をバックアップしているのを察して、習氏を受け入れることにした」という。

また、台湾問題への対応に関して、胡総書記は江沢民前総書記より柔軟であると、リー・クアンユー元首相は話した。江は、生きている間に台湾を中国に統一させ、歴史に自分の功績を残したい一心だったが、胡は「もっと根気がよい」「予め決めたスケジュールはない」という。

同公電は2009年6月4日、米国駐シンガポール大使館が送ったもので、リー・クアンユー元首相は当時、ジェームズ・スタインバーグ米国務副長官に上記の情報を詳細に伝えた。

公電は元首相の話として、「台湾問題において、胡錦濤氏はもっと実効を重んじている。10年、20年、たとえ30年かかっても惜しまない。肝心なのは、台湾とのつながりを構築することだ」と記した。

「胡錦濤氏にとって、重要なのは台湾が独立を追い求めないこと。台湾が独立すれば、中国は1000基のミサイルを用意している。その上、米海軍をけん制するために、軍事力の強化に力を注いでいる」と、リー・クアンユー元首相は証言したという。

一方、2009年8月17日、同米大使館が送った別の公電は、リー・クアンユー元首相が同年8月13日に行ったビル・ネルソン米上院議員との面談の内容を記録した。

それによると、中国側はシンガポールに対して、台湾に軍隊を送り込んで訓練を受けさせることをやめるよう要求し、中国南部の海南省で訓練することを提案したという。

シンガポールと台湾は外交関係を結んでいないが、1975年には、ある書面の共同認識を締結し、シンガポールの陸軍、砲兵、装甲部隊、特攻隊が台湾で軍事訓練を受けられることを定めた。

同公電によれば、元首相は中国政府に対して、「もし、シンガポールの軍隊が中国海南省で訓練を受ければ、米国は対シンガポールの武器輸出を中止する」と説明したという。

「リー・クアンユー元首相は、中国の武器は米国と比べようがないということを中国側にわかってもらいたいと話した」と同公電は記した。

(翻訳編集・叶子)
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